2023年
12月16日(土)~12月24日(日)
※火曜日、水曜日定休
戦慄怪奇ワールド
コワすぎ!
©2023「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
12月16日(土)
ゲスト白石晃士
監督久保山智夏
さん(市川実穂役)木村圭作
さん(鬼村役)梁瀬泰希
さん(ダイキ役)小倉綾乃
さん(アヤネ役)南條琴美
さん(赤い女役)大迫茂生
さん(工藤仁役)福永朱梨
さん(ハルカ役)
今から11年前の2012年、レンタルビデオ店のホラーコーナー棚に突然現れた「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」。『ノロイ』や『オカルト』など、ホラー映画界で異彩を放っていた監督・白石晃士が満を持してスタートさせたフェイクドキュメンタリーシリーズは、そのブッ飛んだ世界観でカルト的人気を獲得した。
そして、前作から8年間の沈黙を破り、集大成とも新たな序章ともいえる最新長編映画が劇場公開される。呪われた廃墟で撮影された投稿映像に収められていたのは、不気味な祭壇と、全身血まみれの“赤い女”、そしてどこにも映ってない赤ん坊の鳴き声だった。粗暴なプロデューサー工藤とディレクターの市川、田代カメラマンの「コワすぎ!」チームが再集結。怪異を解き明かすために、いま時空を超える!
怪奇系ドキュメンタリーを作ってきたプロデューサーの工藤(大迫茂生)は、コロナ禍の影響もあって倒産の危機に喘いでいた。そんな中、工藤のもとに1本の投稿動画が寄せられる。それは3人の若者が心霊スポットとされる廃墟を撮影したものだった。
そこには、全身に返り血を浴びたかのような“赤い女”が仁王立ちでこちらを睨んでいる戦慄の映像が収められていた――。
(上映時間:78分)
2023年
12月23日(土)、12月24日(日)
※火曜日、水曜日定休
<シェイン・マガウアン追悼上映>
シェイン
世界が愛する厄介者のうた
© The Gift Film Limited 2020 © ANDREW CATLIN © NATIONAL CONCERT
HALL, DUBLIN
タイアップ決定
<トビバコ→川越スカラ座>
トビバコさんでバンドの名前を冠したウイスキー、ザ・ポーグスを飲んだ方は本作の一般料金(1,600円)から200円引き
<川越スカラ座→トビバコ>
当館の本作有料半券をトビバコさんでご提示の方に、バンドの名前を冠したウイスキー、ザ・ポーグスを1杯サービス
アイリッシュ・パンク(ケルト音楽×パンク・ロック)という一大ジャンルを築き上げ、ヨーロッパで最も人気なクリスマス・ソング「ニューヨークの夢」等のヒット曲で知られる伝説の英パンク・バンド「ザ・ポーグズ(THE
POGUES)」。そのフロントマンで、多くのミュージシャンが愛して止まない天才シンガー、シェイン・マガウアン。5歳から飲酒、タバコ、競馬を嗜み、10代で移住したロンドンでドラッグ地獄に転落。そこから這い上がるように始めたバンドで、絶大な人気を集め瞬く間に英ロック界のスターに。そんな彼の伝説は音楽だけに留まらず、ライブ中泥酔して退場、素行が悪すぎてバンドから追放、長年にわたる酒と薬の濫用で50歳にして全歯を失うなど、音楽史に残る仰天事件を連発。
『ビギナーズ』ジュリアン・テンプル監督が、貴重なアーカイブ映像やラルフ・ステッドマンによるアニメーションをコラージュしシェインの半生を丸裸に。ボビー・ギレスピーやジョニー・デップ本人たちがインタビュアーとして出演。アイルランドで過ごした子供時代からロンドンのパンク・シーンで活動したシェインの軌跡を通じて、彼の情熱、ユーモア、深い音楽知識、歴史、ポップカルチャーが見事に描かれている。いいことばかりじゃない私たちの人生を鼓舞してくれる、破天荒パンクドキュメンタリーが誕生!。
(上映時間:130分 )
2023年
12月16日(土)~12月24日(日)
※火曜日、水曜日定休
さよならエリュマントス
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
12月17日(日)12:45の回上映後
ゲスト:
瑚々
さん、咲田ゆな
さん
元々は甲府の社会人野球チーム“エリュマントス”のチアリーダーだったココ、ユナ、ミズキ、リナ、スズ、サラはマネージャーの宍倉に連れられて地方の催事場などでのイベントに出演させられ、あちこちでドサまわりさせられている。そんな最底辺の地下アイドルのような活動をさせられているメンバーたちと宍倉は喧嘩が絶えず、溝が深まるばかりだ。とある日、またイベント参加のため山梨の温泉街にたどり着いたエリュマントスチームだったが、宍倉の不用意な発言から無用なトラブルに巻き込まれてしまい―――。
2021年の『グリーンバレット』(監督:阪元裕吾)に続くミスマガジン2022のグランプリほか受賞者を主演にした映画企画の第2弾を手掛けるのは、『ウルフなシッシー』『アストラル・アブノーマル鈴木さん』『辻占恋慕』で着実に映画ファンの信頼を得て来た鬼才・大野大輔監督。今をときめくフレッシュなミスマガジンの女優陣6名主演で“解散寸前のやさぐれチアリーダーズ”という大胆不敵な原案を具現化している。ワケありマネージャー・宍倉役を演じた中島歩の他、米本学仁、豊田ルナ(ミスマガジン2019グランプリ)、川瀬陽太、平井亜門、田中爽一郎など一癖も二癖もある個性派俳優陣たちを迎え、辛辣でユーモアたっぷりな会話劇にドタバタ抗争劇まで加わった痛快娯楽作品がここに爆誕!
(上映時間:75分)
2023年
12月16日(土)~12月24日(日)
※火曜日、水曜日定休
アアルト
©Aalto Family ©FI 2020 - Euphoria Film
フィンランドを代表する建築家・デザイナー、アルヴァ・アアルト(1898-1976年)。不朽の名作として名高い「スツール60」、アイコン的アイテムと言える「アアルトベース」、そして自然との調和が見事な「ルイ・カレ邸」など、優れたデザインと数々の名建築を生み出した。そんなアルヴァ・アアルトのデザイナーとしての人生を突き動かしたのは、一人の女性だった――。「幼い頃、アアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築の虜になった」と語るフィンランドの新鋭ヴィルピ・スータリが、アルヴァの最初の妻、アイノとの手紙のやりとり、同世代を生きた建築家や友人たちの証言などを盛り込みながら、アアルトの知られざる素顔を躍動感溢れるタッチで描き出す。主張しすぎない。けれど、側に置くだけで心が豊かになり、日常が彩られる。人と環境に優しいデザインで、現代の生活にも溶け込む逸品はどのようにして生まれたのか。2023年は、アルヴァ・アアルトの生誕125周年にあたる。アルテックの家具やイッタラのアイテムなど、後世に残る名作の誕生秘話も必見!
(上映時間:103分)
2023年
12月9日(土)~12月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
Z級映画特集
コマンドーニンジャ
80年代の「あの映画たち」への愛があふれるアクション大作
クラウドファンディング目標額200%を達成した待望の作品がついに日本上陸
続編製作も決定!
自主制作のレベルを超えたガンアクション!ソードアクション!そして大爆発!
恐竜も出るよ!
かつて精鋭部隊・コマンドーの隊長として名を馳せたジョン・ハンターは、現在は軍を退役し、元妻のローリーとの間に設けた愛娘・ジェニーを想いながら山荘での静かな生活を送っていた。そんなある日、ハンターが暮らす山荘をかつての戦友ホプキンズ将軍が訪れ、謎の忍者軍団によりローリーは殺害され、ジェニーが誘拐されたことを知る。元妻の死を喜ぶハンターだったが、娘を取り戻すべく単身で忍者軍団に戦いを挑むことを決意する。事件の裏には謎の男キンスキーが関わっていることが判明するが……?
(上映時間:68分)
2023年
12月9日(土)~12月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
Z級映画特集
ワニゲーター
近年急激に成長しているワニ映画界の超新星
サメだけじゃない!Z級映画にワニ映画が殴り込み!
殺人凧映画『キラー・カイト』で知られるポール・デール監督が送る最新ワニ映画
ワニが多く生息しているティボドー市は6日後に50周年を迎えるゲーターフェスティバルで浮かれていた。そんな時トレーラーパークに暮らすフランクがトイレで何者かに食い殺される事件が発生する。すぐに保安官のミッチェルは駆けつけ、ワニが下水から襲ったものと断定した。その後、町中でワニが目撃され被害者も増していた。州立湿地調査員のローラが駆けつけ事態に対応するも、既にはワニが大量発生していたのだった。ワニ退治のチームを結集させるが策がない!発生元を叩くことはできるのか!?
(上映時間:61分)
2023年
12月2日(土)~12月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
国葬の日
©「国葬の日」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
12月3日(日)10:30の回上映後
ゲスト:
大島新
監督
2022年9月27日─安倍晋三元首相の国葬が東京・日本武道館で執り行われた。その賛否を問う世論調査の結果は、各社ともおおよそ賛成4割、反対6割。
なぜ人々の意見はかくも激しく対立したのか?あの国葬は、果たして何だったのか?
国論を二分した国葬の当日、『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』の大島新監督が、全国10都市東京、山口、京都、福島、沖縄、北海道、奈良、広島、静岡、長崎でキャメラをまわし、人々の姿を記録した。
(上映時間:88分)
2023年
12月2日(土)~12月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
アンダーカレント
2005年に発行されるや「まるで1本の映画のようだ!」と、国内外から熱狂的な支持を得た豊田徹也の伝説の漫画が待望の実写映画化。『愛がなんだ』『ちひろさん』などを手がけた稀代の映画監督・今泉力哉のもと、日本アカデミー賞女優の真木よう子ら錚々たる豪華キャストが集い、音楽はカンヌ国際映画祭最高賞受賞作『万引き家族』の細野晴臣が担当。映画化の報せは日本を駆け抜け、SNSでは早くも大きな話題を呼び、世界中から注目を集める本作が、この秋ついに公開する。心の奥底に閉じ込めた気持ちを、大切に描きだした143分。コミュニケーションが不足する、こんな今の時代だからこそ届けたい想いが、ここにある。
銭湯の女主人・かなえは、夫・悟が突然失踪し途方に暮れる。なんとか銭湯を再開すると、堀と名乗る謎の男が「働きたい」とやってきて、住み込みで働くことになり、二人の不思議な共同生活が始まる。一方、友人・菅野に紹介された胡散臭い探偵・山崎と悟の行方を探すことになったかなえは、夫の知られざる事実を次々と知ることに。悟、堀、そして、かなえ自身も心の底に沈めていた想いが、徐々に浮かび上がってくる−。
(上映時間:143分)
2023年
12月2日(土)~12月8日(金)
※火曜日、水曜日定休
ホラー秘宝まつり2023
世にも怪奇な物語
4Kリマスター版
©1967- TF1 DROITS AUDIOVISUELS - PRODUZIONI EUROPEE ASSOCIATES S.A.S
エドガー・アラン・ポーの怪奇幻想小説を、フランス、イタリアを代表する3人の名匠が競作。ジェーン・フォンダ扮する若くして莫大な財産を相続した伯爵令嬢の身に降りかかる災いを描く第1話「黒馬の哭く館」(監督:ロジェ・ヴァディム)、同姓同名かつ瓜二つの男の存在に悩まされる士官をアラン・ドロンが、男と賭博場で対決する美しい女性をブリジット・バルドーが演じる第2話「影を殺した男」(監督:ルイ・マル)、落ち目になり酒に溺れる俳優が異国の地で少女の幻影と対峙する第3話「悪魔の首飾り」(監督:フェデリコ・フェリーニ)の3話で構成されたオムニバス・ホラー作品。
(上映時間:121分)
2023年
12月2日(土)~12月8日(金)
※火曜日、水曜日定休
ホラー秘宝まつり2023
マジック
©1978 Joseph E. Levine Presents Inc. All Rights Reserved.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
「ホラー秘宝まつり2023」初日トークイベント
12月2日(土)15:10の『マジック』上映後
山口幸彦
さん
山内拓哉
さん(キングレコード「ホラー秘宝まつり」担当)
名優アンソニー・ホプキンスがのちのハンニバル・レクターを思わせる狂気の腹話術師を演じたサイコ・サスペンスの秀作が、44年ぶりにリバイバル上映!
手品師として鳴かず飛ばずだったコーキーは、ファッツという名の人形を操る腹話術師に転身して一躍大スターとなる。引く手あまたでニューヨークに進出、マネージャーがつくまでの人気ぶりだったが、突如生まれ故郷のクロッシンジャーに帰ってしまう。故郷でかつての恋人ペギーと再会し安息するコーキーのもとにマネージャーが現れ、彼を連れ戻そうと執拗に迫ってくる。身の危険を感じたコーキーは、人形ファッツの手を借りて彼を殺めてしまう。
(上映時間:107分)
2023年
11月18日(土)~12月1日(金)
※火曜日、水曜日定休
零落
©2023浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会
青春漫画の金字塔「ソラニン」を放ったカリスマ漫画家・浅野いにおの新境地にして衝撃の問題作を完全映画化!監督は『無能の人』から10作品目となる、竹中直人。主人公の元人気漫画家・深澤薫を演じる斎藤工が、屈折した人物像にリアルな魂を宿す。“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆに息を吹き込むのは、趣里。敏腕漫画編集者で深澤の妻・町田のぞみをMEGUMIが演じ、さらには玉城ティナ、安達祐実など個性的なキャストがスクリーンを彩る。永積崇(ハナレグミ)、しりあがり寿、大橋裕之…とバラエティ豊かな著名人も多数出演。主題歌は、強烈なインパクトを残すフリーライター役で出演もする志磨遼平が書き下ろした、ドレスコーズの「ドレミ」。
果たして、漫画を描きつづけることは醜悪に誰かを傷つける、悪魔の所業なのか?
そんなおそろしい問いかけすら観る者に突きつける深澤の鋭意な葛藤は、表現者ならいつかは必ず誰もが直面する、通過儀礼のように普遍的な魂のジレンマである。
その不協和音の奏でる痛みに七転八倒しながら堕ちてゆく姿が、深澤のようにぶざまで、不器用で、愚かで、カッコ悪くて、見苦しくて、不憫であればあるほど、その人間臭い生きざまは途方もなく滑稽で、愛おしい――。
息苦しい21世紀の今を生きるすべての表現者に贈る、哀しくも美しい物語が誕生した。
8年間の連載が終了した漫画家・深澤薫は、自堕落で鬱屈した空虚な毎日を過ごしていた。SNSには読者からの辛辣な酷評、売れ線狙いの担当編集者とも考え方が食い違い、アシスタントからは身に覚えのないパワハラを指摘される。多忙な漫画編集者の妻ともすれ違い、離婚の危機。世知辛い世間の煩わしさから逃げるように漂流する深澤は、ある日“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆと出会う。堕落への片道切符を手にした深澤は、人生の岐路に立つ……。
(上映時間:128分)
2023年
11月18日(土)~12月1日(金)
※火曜日、水曜日定休
燃え上がる女性記者たち
© Black Ticket Films
インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、アウトカーストとして差別を受けるダリトの女性たちが立ち上げた新聞社「カバル・ラハリヤ」。
独立した草の根メディアとして、大手メディアが注目しない農村の生活や開発など地方自治の問題を報道し続けてきた「カバル・ラハリヤ」は、紙媒体からSNSとYouTubeの発信を主とするデジタルメディアとして新しい挑戦を始める。ペンをスマートフォンに持ちかえた彼女たちは、貧困と階層、そしてジェンダーという多重の差別や偏見、さらには命の危険すらある暴力的な状況のなか、怯まず粘り強く小さな声を取材していく。
やがて、彼女たちの発信するニュースは、インド各地へと波紋のような広がりを見せるのだった――。
知識も経験も豊富な「カバル・ラハリヤ」主任記者のミーラは、ニュースのデジタル化に戸惑う仲間を励ましながらも、自身の子育てと夫の無理解に苦慮している。有望記者のスニータは、意欲も能力の十分だが、家族と世間からの結婚の圧力に疲弊し、新人のシャームカリは、自分の取材力に自信が持てなくなっていた。それぞれの悩みを抱えながらも徐々に記者としての取材方法を獲得していったミーラたちは、次々と生活の問題の先にある反社会勢力の存在や警察の怠慢などをあきらかにしていく。そしてむかえた地方選挙。「カバル・ラハリヤ」の記者たちは、その最前線の取材へと飛び込んでいく。
(上映時間:93分)
2023年
11月19日(日)~12月1日(金)
※火曜日、水曜日定休
熊は、いない
長編デビュー作『白い風船』(95)で第48回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞して以来、世界三大映画祭ほか主要映画祭にて高く評価され続けるイランの名匠ジャファル・パナヒ監督の最新作。
市井の人々の日常を通してイラン社会の置かれたリアルな現実を描き続けるも、政府から2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”として20年間の映画制作禁止と出国禁止を言い渡されたパナヒ監督。それでも抑圧に屈せず様々な方法で映画を撮り続け、2010年以降に本作を含めた5本の長編は全て極秘に撮影。あらゆる制約を回避し自身を映画の題材にすることで、ミニマムながら工夫と発想に富んだ豊かな映画を作り続ける、世界で最も勇敢な映画監督として知られている。
最新作『熊は、いない』でパナヒ監督は、イランの村からリモートで映画を撮影する監督役として主演を務める。撮影で滞在していたイランの小さな村で起きたあるトラブルに、監督自身が巻き込まれていくという物語だ。自国イランでは上映禁止だが、本作は見事、第79回ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を獲得。日本でも第23回東京フィルメックスのオープニング作品として上映されると「圧巻の一本!」「脳裏に焼き付いて離れない」と目の肥えた映画ファンたちがこぞって絶賛。世界から称賛される注目作。
(上映時間:107分)
2023年
11月11日(土)~11月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
バーフバリ 伝説誕生
<完全版>
© ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
11月11日(土)
開場 11:00、開演 11:30、終了
17:40
※オープニングアクト5分 ※休憩30分
「強い腕を持つ男」を意味する”バーフバリ”の物語は二部作として製作され、前編にあたる『伝説誕生』では、村人に育てられた少年が自身の出生の秘密を知る”現在”と、そこから50年前の”過去”にさかのぼった祖父母と両親のエピソードが描かれていく。
赤ん坊を抱えた高貴な女性が大勢の兵士たちに追われていた。滝つぼまで追い詰められた彼女は赤ん坊を救うため命を落としてしまうが、赤ん坊は村人に拾われ助かった。シヴドゥと名付けられ勇ましい青年へそ成長した彼は、滝の上の世界に興味を持ち始める。
そしてある日ついに頂上の大地へとたどり着き、美しい女戦士アヴァンティカと出会い恋に落ちる。彼女の一族は暴君バラーラデーヴァが統治する王国との戦いを続けており、そのことを知ったシヴドゥは自ら戦士となって王国へ乗り込んで行った。そこで彼は王妃でありながら25年間も幽閉されている実の母の存在と、自分がこの国の王子であることを初めて知る。その背景には、50年前に祖父母が建国し、父が王だった平和な時代に、蛮族の侵略による国家存続の危機と王宮を揺るがす王位継承争いという因縁の戦いの歴史があったのだ―――!
(上映時間:159分 DCP上映)
2023年
11月11日(土)~11月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
バーフバリ 王の凱旋
<完全版>
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
11月11日(土)開場 11:00、開演 11:30、終了 17:40
※オープニングアクト5分 ※休憩30分
インド映画史上歴代最高興収を達成、日本でも限定公開ながら噂が噂を呼び、《絶叫上映》イベントも話題となって異例のロングラン・ヒットを記録、多くのファンを熱狂させた驚異のアクション・エンタテインメント『バーフバリ
伝説誕生』その待望の続編にして完結編、それが『バーフバリ 王の凱旋』だ。
遥か遠い昔、インドに栄えたマヒシュマティ王国。自らが伝説の英雄バーフバリの息子であることを知ったシヴドゥは、父の家臣カッタッパから、ある裏切りによって命を絶たれ、王座を奪われた父の悲劇を聞かされる…。カーラケーヤとの戦争に勝利を収め、国母シヴァガミから王位継承を託されたアマレンドラ・バーフバリは自ら収めることになる国を視察するために、信頼する忠臣カッタッパと共に身分を隠し、旅に出る。その旅でバーフバリはクンタラ王国の姫デーヴァセーナと恋に落ちるが、王位継承争いに敗れたバラーラデーヴァはバーフバリとデーヴァセーナの仲を裂き、バーフバリを王座から引き下ろすべく邪悪な策略を巡らせていた。やがて、王位を奪ったバラーラデーヴァはバーフバリと生まれたばかりのその息子の命をも亡きものにしようとする…。父バーフバリはなぜ殺害されなければならなかったのか? 母デーヴァセーナはなぜ25年もの間、鎖に繋がれていたのか? 全てを知ったシヴドゥはマヘンドラ・バーフバリを名乗り、暴君と化したバラーラデーヴァに戦いを挑む!
(上映時間:167分 DCP上映)
2023年
10月28日(土)~11月10日(金)
※火曜日、水曜日定休
アンコール上映
オオカミの家
同時上映:『骨』
むかしむかし、あるところにマリアという美しい娘と、二匹の子ブタがいましたーー。
アリ・アスターが絶賛した、世にも恐ろしいチリ発のストップモーション・アニメーション
チリの2人組監督クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの初長編作品で、ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」に着想を得て制作したストップモーションアニメ。
美しい山に囲まれたチリ南部で、「助けあって幸せに」をモットーに掲げて暮らすドイツ人集落。動物が大好きな少女マリアは、ブタを逃してしまったために厳しい罰を受け、耐えきれず集落から脱走する。森の中の一軒家に逃げ込んだ彼女は、そこで出会った2匹の子ブタにペドロとアナと名づけて世話をするが、やがて森の奥からマリアを探すオオカミの声が聞こえてくる。マリアがおびえていると子ブタは恐ろしい姿に変わり、家は悪夢のような世界と化す。
2018年・第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でカリガリ映画賞、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員賞を受賞した。
(上映時間:74分)
2023年
10月28日(土)~11月10日(金)
※火曜日、水曜日定休
ふたりのマエストロ
© 2022 VENDÔME FILMS – ORANGE STUDIO – APOLLO FILMS
父も息子も、指揮者の親子。父・フランソワ・デュマール(ピエール・アルディティ)は、輝かしいキャリアを誇る大ベテラン。息子のドニ・デュマール(イヴァン・アタル)は指揮者として才能を発揮し、今や飛ぶ鳥を落とす勢い。ある日、父へ一本の電話が。それは夢にまで見た世界最高峰<ミラノ・スカラ座>の音楽監督就任の依頼だった。しかし、ドニは父の偉業を素直に喜ぶことができないでいた。翌日、ドニにスカラ座の総裁から呼び出しが。なんと父への依頼は、息子への依頼の誤りだった。ドニは父に真実を伝えなければいけない苦渋の選択を迫られるーーー。br
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主人公ドニを演じるのは『ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール』(03)で実生活でも夫婦であるシャルロットと共演・監督を果たしたイヴァン・アタル。ピエール・アルディティやミュウ=ミュウなどフランスを代表する名優たちが家族の葛藤のドラマを見事に描き出す。監督は俳優としても活躍するブリュノ・シッシュ。プロデューサーにはアカデミー賞作品賞受賞『コーダ
あいのうた』(22)のフィリップ・ルスレらが参加。親子の対峙と再起の物語を彩るのは、数々のクラシックの名曲たち。世界最高峰<ミラノ・スカラ座>の豪華絢爛、大迫力の熱い演奏シーンは必見!さらに主人公が小澤征爾のスカラ座で指揮をする映像を見るシーンも!子が親を越えるとき、父は、息子は、何を思うのか。初めて二人が親子として向き合った時、誰も見たことのない驚きのステージが生まれる!
(上映時間:88分)
2023年
10月28日(土)~11月10日(金)
※火曜日、水曜日定休
BLUE GIANT
©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 ©2013 石塚真一/小学館
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日スペシャルイベント
10月28日(土)16:00の回上映後
<ライブ>
堤千恵子
さん(サックス)
三木成能
さん(ピアノ)
<トーク>
石塚真一
さん(「BLUE GIANT」原作者)
弘兼憲史
さん(漫画家・「島耕作」シリーズ、「黄昏流星群」)
堤千恵子
さん(サックスプレイヤー)
2013年に石塚真一が「ビッグコミック」(小学館)で連載を開始した漫画「BLUE GIANT」。世界一のジャズプレーヤーを目指す青年・宮本(ミヤモト)
大(ダイ)を中心とした、エキサイティングで感動的なストーリーや、音楽シーンの圧倒的表現力などで多くの読者を魅了し、“音が聞こえてくる漫画”とも評されている。第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門
大賞および第62回小学館漫画賞(一般向け部門)など受賞多数。多くの著名人からも絶賛され、コミックスのシリーズ累計部数は890万部を超える大ヒット作品。世界最古のジャズレーベル「BLUE NOTE
RECORDS」とのコラボレーション・コンピ・アルバムの発売や、ブルーノート東京でのライブイベント「BLUE GIANT NIGHTS」の開催、Spotify
とのコラボ・プレイリストの公開など、現実のジャズシーンにも影響を与えている。
その「BLUE GIANT」が、満を持して初めて映像化される。
監督を務めるのは、「モブサイコ100」シリーズや劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)で注目を集める立川譲。そして脚本は、連載開始前からの担当編集者で、現在はstory
directorとして作品に名を連ねるNUMBER 8が担当。アニメーション制作は「幼女戦記」(17)などで注目を集めるスタジオ・NUTが手掛ける。
そして主人公・宮本大の声には、原作を読みひたむきに夢を追う大の姿に自身もシンパシーを感じていたという山田裕貴。大が東京で出会うピアニスト・沢辺雪祈に間宮祥太朗、そして大に感化されドラムを始める玉田俊二を岡山天音と、数々の話題作に出演し、目覚ましい活躍をみせる豪華俳優陣がキャラクターに命を吹き込む。
初の映像化に際し、様々な選択肢がある中、「劇場の最大の音量、最高の音質で、本物のジャズを届けたい」というスタッフの想いから、アニメーション映画としての制作が決定。本作の重要なポイントである“音楽”の面でも最高のスタッフが集結した。
映画音楽は、日本のジャズシーンのトップランナーであり、世界的ピアニストの上原ひろみが担当。上原は、主人公たちのオリジナル楽曲の書き下ろしをはじめ、劇中曲含めた作品全体の音楽も制作する。また、主人公たちのバンド・JASSの演奏を支えるアーティスト陣も豪華なメンバーが揃った。サックス(宮本大)はユニバーサル・ミュージック協力のもと、国内外の有力奏者を集めたオーディションを実施。応募があった世界中のプレーヤーの中から、バークリー音楽院時代からアメリカを拠点に活躍し、最近ではDREAMS
COME TRUEとの共演などでも注目される馬場智章が選ばれた。ピアノ(沢辺雪祈)は、上原ひろみ自身が担当。さらに、ドラム(玉田俊二)の演奏はmillennium
paradeへの参加、くるりのサポートメンバーとしても活躍する石若駿が担当。この作品でしかつくりえない、最高のジャズトリオの演奏が彩る。
(上映時間:120分)
2023年
10月21日(土)~10月27日(金)
※火曜日、水曜日定休
K.G.F
CHAPTER 1
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
10月21日(土)12:30開始/18:20終了予定
詳細はイベントブログ『K.G.F:CHAPTER
1&2』マサラ上映をご覧ください。
ヒンディー語の「ボリウッド」、テルグ語の「トリウッド」、タミル語の「コリウッド」などと称されるほど映画産業が盛んな国インド。そんなインド映画界から新たな傑作が上陸する!「サンダルウッド」と呼ばれるカンナダ語の映画だ。
インド全域で大ヒットする作品がなかったが、2018年に『K.G.F:CHAPTER
1』が公開されると全国的に人気爆発!発禁処分となったある書物を巡る思わせぶりなイントロから始まる、「K.G.F」こと「コーラーラ金鉱地区」と主人公ロッキーの物語だ。サンダルウッドのスーパースター・ヤシュ扮する長髪で髭面のロッキーが、マフィアたちを凄まじい破壊力でせん滅し、観客を興奮の渦に巻き込んだ!更に2022年に公開された続編『K.G.F:CHAPTER
2』は、あの『RRR』を抜きインド国内で興収No.1、世界興収でも上回る快挙を成し遂げた。
世界中で一大ムーブメントを引き起こした超話題作『K.G.F:CHAPTER 1 & CHAPTER 2』が日本で2作品一挙公開決定!!
1951年、スーリヤワルダンはコーラーラ近郊で金鉱(KGF)を発見。全てを一族で管理して巨万の富を築くいっぽうで、労働者は外部から遮断され奴隷のように働かされていた。
同じ年にスラム街でひとりの少年が生まれる。少年は唯一の身内であった母を10歳のときに亡くし、生き残るためにマフィアの下で働き始める。ロッキーと名乗った少年は、マフィアの世界でのし上がっていく。やがて最強のマフィアとなったロッキーは、ボスからKGFの支配者であるスーリヤワルダンの息子を暗殺するよう指令を受けるのだが…。
(上映時間:154分)
2023年
10月21日(土)~10月27日(金)
※火曜日、水曜日定休
K.G.F
CHAPTER 2
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
10月21日(土)12:30開始/18:20終了予定
ヒンディー語の「ボリウッド」、テルグ語の「トリウッド」、タミル語の「コリウッド」などと称されるほど映画産業が盛んな国インド。そんなインド映画界から新たな傑作が上陸する!「サンダルウッド」と呼ばれるカンナダ語の映画だ。
インド全域で大ヒットする作品がなかったが、2018年に『K.G.F:CHAPTER
1』が公開されると全国的に人気爆発!発禁処分となったある書物を巡る思わせぶりなイントロから始まる、「K.G.F」こと「コーラーラ金鉱地区」と主人公ロッキーの物語だ。サンダルウッドのスーパースター・ヤシュ扮する長髪で髭面のロッキーが、マフィアたちを凄まじい破壊力でせん滅し、観客を興奮の渦に巻き込んだ!更に2022年に公開された続編『K.G.F:CHAPTER
2』は、あの『RRR』を抜きインド国内で興収No.1、世界興収でも上回る快挙を成し遂げた。
世界中で一大ムーブメントを引き起こした超話題作『K.G.F:CHAPTER 1 & CHAPTER 2』が日本で2作品一挙公開決定!!
KGFを支配下に置いたロッキーは、新たな金鉱を発見し事業を拡大していく。しかし一方で、死んだと思われていたスーリヤワルダンの弟アディーラが現れ、KGF奪還を目指し勢力を束ねていた。そしてロッキーの唯一の弱点である恋人リナをさらい人質とする。リナ救出に向かったロッキーは、アディーラに撃たれ瀕死の重傷を負う。そしてアディーラは金輸出を妨害してKGFを孤立させ、ロッキーの同盟者をせん滅していく。
最大の敵に窮地に追い込まれたロッキー…果たして彼はKGFを守り、生き残ることができるのか!?
(上映時間:166分)
2023年
10月7日(土)~10月13日(金)
※火曜日、水曜日定休
オオカミの家
同時上映:『骨』
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク決定
10月7日(土)15:00の回 上映後
ゲスト:渋谷哲也
さん(ドイツ映画研究・日本大学教授)三枝桂子
さん(表象文化論・日本大学文理学部ドイツ文学科助手)
むかしむかし、あるところにマリアという美しい娘と、二匹の子ブタがいましたーー。
アリ・アスターが絶賛した、世にも恐ろしいチリ発のストップモーション・アニメーション
チリの2人組監督クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの初長編作品で、ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」に着想を得て制作したストップモーションアニメ。
美しい山に囲まれたチリ南部で、「助けあって幸せに」をモットーに掲げて暮らすドイツ人集落。動物が大好きな少女マリアは、ブタを逃してしまったために厳しい罰を受け、耐えきれず集落から脱走する。森の中の一軒家に逃げ込んだ彼女は、そこで出会った2匹の子ブタにペドロとアナと名づけて世話をするが、やがて森の奥からマリアを探すオオカミの声が聞こえてくる。マリアがおびえていると子ブタは恐ろしい姿に変わり、家は悪夢のような世界と化す。
2018年・第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でカリガリ映画賞、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員賞を受賞した。
(上映時間:74分)
2023年
9月30日(土)~10月13日(金)
※火曜日、水曜日定休
猫と、とうさん
©Gray Hat Productions LLC 2021.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク&保護猫譲渡会決定
10月9日(月・祝)15:00の回 上映後
ゲスト:梅田達也
さん(保護猫カフェねこかつ代表)
俳優兼インフルエンサー、ベイエリアの技術者、路上で暮らす男性、消防士、スタントマン、トラック運転手。
一見何のつながりもない彼らに共通するのは、共に暮らす猫への愛だった。
誰にとっても未曽有の試練となった2020年を、愛猫とともに乗り越える9人の男たちを描いた本作。
メガホンを取るのは、マイ・ホン監督。夫が猫を愛するようになり、内面に深くポジティブな変化があったと感じた彼女はこう語る。「彼はより柔らかく、より忍耐強く、何より思いやりのある人間に成長したようです。そのため、同じような変化を遂げた男性を探し、そのストーリーを記録したいと思うようになりました。人々が希望や救済、仲間を切実に求めていた1年のポートレートであると同時に、猫を大切にしながら今を生きる男性の姿を見て、前向きな変化のきっかけになることを願っています」
俳優として飛躍したいネイサン、ベイエリアでエンジニアとして働くジェフ、ニューヨークの路上で生活するデヴィッド、消防士のジョーダン…。
様々な背景を持つ彼らの共通点は、家や職場で、ともに生活する猫たちをこの上なく愛していること。
前例のない試練となった2020年を共に過ごした猫と彼らの絆を、爽やかかつタイムリーに描く。
(上映時間:89分)
2023年
10月7日(土)~10月13日(金)
※火曜日、水曜日定休
福田村事件
©「福田村事件」プロジェクト2023
1923年9月1日11時58分、関東大地震が発生した。そのわずか6日後の9月6日のこと。千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された。行商団は、讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害されたのだ。逮捕されたのは自警団員8人。逮捕者は実刑になったものの、昭和天皇即位の恩赦ですぐに釈放された…。これが100年の間、歴史の闇に葬られていた『福田村事件』だ。
監督を務めるのは、森達也。長年ドキュメンタリーを主戦場にしてきた森が、自身初の劇映画に挑戦する。
(上映時間:137分)
2023年
9月23日(土)~10月6日(金)
※火曜日、水曜日定休
ワース 命の値段
© 2020 WILW Holdings LLC. All Rights Reserved.
アメリカを襲った未曾有の大惨事9.11テロの発生直後、途方もない仕事に挑んだ人々がいた。それは約7000人ものテロ被害者に補償金を分配する国家的な大事業。このプログラムを束ねる弁護士ケン・ファインバーグは、前代未聞の難題に直面する。年齢も職種もバラバラの犠牲者たちの“値段”を、どうやって算出するのか。彼らの“命”を差別化することは、道義的に許されるのか…?全米の道徳観を揺さぶったこの知られざる実話は、犠牲者遺族それぞれの苦悩と向き合い、厳しい批判に晒されながらも、使命に立ち向かった弁護士たちの驚くべき2年間の軌跡である。
共に米アカデミー賞®︎作品賞に輝いた『スポットライト
世紀のスクープ』『それでも夜は明ける』の製作陣が手がけ、『バットマン』のマイケル・キートンが主演とプロデュースに名乗りを上げた本作。2020年サンダンス映画祭でお披露目されるや「尋常じゃなく感動的! ―New
York
Times」と絶賛を浴び、熱狂的な映画好きとして知られるバラク・オバマ元大統領夫妻が創設した製作会社ハイヤー・グラウンド・プロダクションズがいち早く配給権を獲得した。政府や経済界が求める合理的なルール、多様なヒューマニズムに根ざした正義というふたつの異なる視点がせめぎ合う物語は、私たち観客に、自分自身の“命の重み”をも問いかけてくる。世界を大きく変えた9.11という歴史的事件を、新たにセンセーショナルなテーマで追及する、社会派エンターテインメントの傑作がここに誕生した。
(上映時間:118分)
2023年
9月23日(土)~10月6日(金)
※火曜日、水曜日定休
百年の夢
【デジタル・リマスター版】
『百年の夢』は1972年に完成していながら、当局により16年間もの長期に渡り輸出を禁止されていた。禁止解除後の1988年、フランスのニヨン国際映画祭グランプリを始め、ドイツのライプツィヒ国際映画祭ではドン・キホーテ賞と批評家賞を授与されるなど、世界各地の国際映画祭で上映され高く評価されているた。日本では1989年、第一回山形国際ドキュメンタリー映画祭で『老人の世界』の題名で上映された後、1992年に『百年の夢』の邦題により劇場公開。今回は新たに開発されたデジタル・リマスター版による公開となる。東ヨーロッパ、スロヴァキアの山あいで厳しい自然や孤独と闘いながら、農作業や羊飼いを生業として暮らす老人たちの日常生活と語りを、丹念に描いた本作は、生と死についての黙想とでもいうような、哲学的世界をつくりあげている。
カルパチア山脈の東側、スロヴァキア南西部のファトラ山地。この痩せた土地で、厳しい自然条件や孤独と闘いながら、農業や羊飼いを生業として暮らす70歳以上の老人たち。からくり人形作りに熱中する男性。事故で歩けず25年間膝を使い暮らしてきた男性。めんどりに聖書を読み聞かせる男性。結核を患い、納屋で50年暮らすという農婦の姿は、いつか彼女自身の葬儀の写真に連なる。内なる自由をいきいきと生きる彼らにとっての愛や家族、夢、労働や人生の意義とは…
スティル写真を提供したマルティン・マルティンチェク(1913年~2004年)は、誤った告発のために公の生活から姿を消し、弁護士から写真家へと転身した後、写真に情熱を傾け続けたスロヴァキアの伝説の写真家である。映画には彼による40枚の写真が使用され、老人たちの“ありのまま”の姿を映し出す。
(上映時間:67分)
2023年
9月16日(土)~9月29日(金)
※火曜日、水曜日定休
TAR/タ―
© 2022 FOCUS FEATURES LLC.n
ケイト・ブランシェットが、自身の最高傑作を塗り替えた!4度目となるゴールデン・グローブ賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞、全米・NY・LAの批評家協会賞と名誉ある賞を次々と制し、『ブルージャスミン』に続くアカデミー賞®も最有力との声が日に日に高まっている。
監督と脚本と製作は、これまで手掛けた長編映画『イン・ザ・ベッドルーム』と『リトル・チルドレン』の2作で、アカデミー賞®脚色賞にノミネートされたトッド・フィールド。16年ぶりとなる全世界熱望の最新作だ。
フィールド監督が、その鋭敏な表現力によって、「唯一無二のアーティスト、ケイト・ブランシェットに向けて書いた」と語るのは、絶対的な権力を振りかざす天才的な指揮者リディア・ターの物語。音楽界の頂点に上りつめたターだったが、名声を守り続けるための重圧と、何者かに仕掛けられた陰謀によって、少しずつ心の闇が暴かれていく─。崇高なる芸術と人間の欲望と狂気が交錯し、誰も体感したことのない禁断の交響曲を奏でる、驚愕のサイコスリラー!
世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は並外れた才能とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャー、そして新曲の創作に苦しんでいた。そんな時、かつてターが指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは、追いつめられていく─。
(上映時間:159分)
2023年
9月16日(土)~9月22日(金)
※火曜日、水曜日定休
ミューズは溺れない
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
最終日舞台挨拶決定
9月22日(金)16:00の回 上映後
ゲスト:淺雄望
監督
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
9月16日(土)16:00の回 上映後
ゲスト:淺雄望
監督
美術部に所属する高校生の朔子は、船のスケッチに苦戦している最中に誤って海に転落。
それを目撃した西原が「溺れる朔子」の絵を描いて絵画コンクールで受賞、絵は学校に飾られるハメに。
悔しさから絵の道を諦めた朔子は、取り壊しの決まった家で「船」をモチーフとした新たな創作に挑戦しようとするが、西原から「次回作のモデル」を頼まれてしまい......。
主人公の朔子を演じるのは、主演作『この街と私』ほか話題作への出演が続く上原実矩。朔子と相対する西原役には、『MINAMATA-ミナマタ-』など性別を問わず様々な役で活躍する若杉凩。朔子の親友・栄美役には『アイスと雨音』の森田想。そのほか、SF研究部の部員役に渚まな美、桐島コルグなどフレッシュなキャストの脇を川瀬陽太、広澤草などベテラン陣が固める。
監督は、万田邦敏監督や大九明子監督のもとで助監督をつとめながら中・短編を制作してきた淺雄望。撮影監督に『話す犬を、放す』の大沢佳子、照明に『無限ファンデーション』の松隈信一、美術に『SYNCHRONIZER』の栗田志穂など精鋭たちが揃った。
2019年に撮影を開始し、2年がかりで完成した本作は、新人監督の登竜門とされているTAMA NEW
WAVEと田辺・弁慶映画祭の双方でグランプリに輝いたほか、観客賞など計6冠を獲得。テアトル新宿での初公開時(弁慶セレクション上映)には、口コミで満席回も出るなど、映画祭史に残る盛り上がりをみせ、大きな話題となった。
(上映時間:82分)
2023年
9月16日(土)~9月22日(金)
※火曜日、水曜日定休
古の王子と3つの花
©2022 Nord-Ouest Films-Studio O - Les Productions du Ch'timi - Musée du
Louvre – Artémis Productions
フランスを代表するアニメーション監督ミッシェル・オスロの最新作は、美しい歴史書をひもとくように、魅惑の古の世界へと観客を誘う。3つの異なる都市と時代を舞台に、自分を信じることで運命を変え幸福を手にする3人の王子のエキゾチックな物語。
2022年夏にルーヴル美術館で開かれた「二つの土地のファラオ:ナパタ王家の叙事詩」展のために制作された第1話「ファラオ」。綿密なリサーチをもとに映画の世界を組み立てていく監督の手法は今回も健在だ。ルーヴル美術館の古代エジ
プト美術部門長ヴァンサン・ランド氏監修のもと、史実に忠実に再現された造形表現は、まるで美術館に紛れ込んだかのようだ。第2話「美しき野生児」の舞台はパリからおよそ400km、フランスの中心に位置し美しい自然に恵まれたオーベルニュ地方。監督が取材旅行で撮影した写真をもとにデザインされた色鮮やかな背景に、影絵風の黒いシルエットで野生の王子の美しさを引き立たせた。東洋と西洋が交差する独自の文化を持つトルコを舞台にした3話目「バラの王女と揚げ菓子の王子」は、監督の膨大なアイディアの引き出しから繰り出された、時代を超越した空想の物語だ。
古代エジプトを象徴し、永遠の命を示すと言われる“蓮”。フランス、オーベルニュ地方に自生し昔から薬として用いられてきた“ゲンチアナ”。世界を代表する産地の一つで美しさと甘い香りで人々を魅了するトルコの“バラ”。どんな環境にあってもそれぞれの個性を持ち美しい花を咲かせること―3人の王女と共に王子たちの未来を予見するかのように3つの花が劇中で効果的に使われている。3つの物語が語られるのは建設現場だ。オスロ監督は本作を「パンデミックと戦争という痛みを経験した私たちが復興するためのエネルギーとなる映画だ」という。一貫して自由と平等を追求してきた監督は「人々に自由であること、有害なルールに屈服したり従ったりすることを拒否するよう勧めています」とも語る。
不遇な環境をものともせず、勇気と知恵を糧に非暴力で自分の人生を逆転させていく3人の王子の物語は、先の見えない不安を抱えて生きる現代人に、日々の暮らしの中で忘れてしまっていた純粋で優しい気持ちを思い出させてくれる。
(上映時間:83分)
2023年
9月9日(土)~9月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
北風だったり、太陽だったり
同時上映:プレイヤーズ・トーク
©マイターン・エンターテイメント
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
9月9日(土)15:20の回 上映後
ゲスト:橋本一郎
さん(葉山旅人役)、足立理
さん(奥貫陽太役)、森岡龍
監督
俳優としても活躍する森岡龍が監督し、国内外でも話題沸騰となり、未だに根強い人気を誇る映画「ニュータウンの青春」から、およそ10年。
森岡が自身の結婚を機に着想を得たという待望の新作は、35分という短編映画ながらオリジナル脚本かつ16mmフィルムで撮影を敢行。主演に橋本一郎、足立理を迎え、川添野愛、フジエタクマ、浦山佳樹、宮部純子、松㟢翔平ら個性的な俳優陣が脇を固め、飯田芳、島村和秀、嶺豪一といったお馴染みの面々も参加し、キャスト・スタッフともに「ニュータウンの青春」チームが再集合した。
これは、塀の向こうにいる大切な人へ、結婚報告をするまでの、たった1日のロードムービーである。
人気絶頂の最中、暴力事件を起こし、解散したお笑いコンビ「北風と太陽」。
かつてのマネージャーだった葉山は、自身の入籍を機に、ボケ担当で服役中の金井に、結婚報告をしようとする。事件以来、疎遠だった金井の元相方である奥貫をなんとか連れ出し、刑務所へと面会に向かうのだったが・・・。
(上映時間:35分+28分)
2023年
9月9日(土)~9月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
ソフト/クワイエット
© 2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved.
21世紀のハリウッドにおけるホラー、スリラー映画の潮流は、ブラムハウス・プロダクションの躍進に触れずには語れない。プロデューサーのジェイソン・ブラムが2000年に設立したこの映画会社は、『パラノーマル・アクティビティ』『パージ』や再起動版『ハロウィン』といった大ヒット・シリーズを世に送り出し、デイミアン・チャゼル監督の『セッション』、ジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』で全米の賞レースを席巻。優れた才能と企画を発掘する目利き力、ジャンル・ムービーの醍醐味と新たな可能性を追求する同社の製作スタンスは、世界中の映画ファンの熱烈な支持を得ており、今年も『ハロウィン THE
END』『M3GAN ミーガン』といった話題作の公開が控えている。
そんなホラー&スリラー界のトップブランド、ブラムハウスが新たに放つ『ソフト&クワイエット』は、大胆な撮影手法とセンセーショナルなテーマを融合させた衝撃的な問題作。92分の全編をワンショットで映像化し、アメリカで社会問題化しているヘイトクライム(憎悪犯罪)の狂気をえぐり出す。わずか4日間のリハーサルで撮られたとは信じがたい完成度を誇る本作は、SXSW2022でのプレミア上映で大反響を呼んだのち、映画批評サイトのRotten
Tomatoesで86%、Metacriticで 82%の高評価を獲得。このうえなくリアルな没入感と息づまる緊迫感に圧倒されずにいられない体感型クライム・スリラーである。
(上映時間:92分)
2023年
9月2日(土)~9月15日(金)
※火曜日、水曜日定休
テノール!人生はハーモニー
© 2021 FIRSTEP - DARKA MOVIES - STUDIOCANAL - C8 FILMS
芸術の中心地パリ、オペラ座・ガルニエ宮。スシ屋の出前でやってきた青年がエリートレッスン生に見下され仕返しに歌ったオペラの歌真似がプロも驚くまさかの超美声!?彼の名はアントワーヌ。ラップが趣味のその日暮らしのフリーターだ。そんな彼の才能にほれ込んだオペラ教師マリーはバイト先にも押しかけ猛スカウト!次第にオペラに興味を持ちはじめるアントワーヌは、“オペラ座とは住む世界が違う”と思いながらも、内緒でマリーとふたりのオペラ猛レッスンを始めるがー。
アントワーヌを演じるのは、大人気オーディション番組「THE
VOICE」でそのカリスマ性を爆発させて勝ち上がったビートボクサーMB14。劇中すべてのオペラ歌唱にも挑戦し劇中アントワーヌさながら、天才的歌の才能を発揮させた。また世界的なテノール歌手のロベルト・アラーニャも本人役で出演し華を添える。
何年もかけてオペラ座を説得し撮影に成功した絢爛豪華なガルニエ宮、グラン・ホワイエ(大広間)も必見!ハートフルでエモーショナルなオペラヒューマンドラマが登場!
(上映時間:101分)
2023年
9月2日(土)~9月8日(金)
※火曜日、水曜日定休
テアトル・クラシックスACT.3
ビデオドローム
4K ディレクターズカット版
©1982 Guradian Trust Company.All Rights Reserved.
鬼才デビッド・クローネンバーグが1982年に発表した「ビデオドローム」のディレクターズカット版。見る者を狂気の世界に陥れる殺人映像に魅入られた男の顛末を描いたSFホラー。製作から40年を記念して、上映時間89分のディレクターズカット、初の4Kデジタルレストア版で公開。
暴力やポルノが売り物のケーブルテレビ局を経営するマックスは、ある日、部下が偶然に傍受した電波から「ビデオドローム」という番組の存在を知る。その番組には、拷問や殺人といった過激な場面が生々しく映し出されていた。やがて「ビデオドローム」は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見せるものであることがわかり、「ビデオドローム」に支配されたマックスの世界も均衡を失っていく。
主人公マックスを「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」などで知られるジェームズ・ウッズが演じた。生き物のように脈打つブラウン管テレビの画面や機械と混じり合う肉体など、名アーティストのリック・ベイカーが手がけた特殊メイクも見どころ。
(上映時間:89分)
2023年
8月26日(土)~9月8日(金)
※火曜日、水曜日定休
世界のはしっこ、ちいさな教室
© Winds - France 2 Cinéma - Daisy G. Nichols Productions LLC - Chapka -
Vendôme Production
1億2,100万人。これは就学費用がない、近くに学校がない、学校に先生がいないなど、さまざまな理由から学ぶことのできない子どもたちの数だ。日本でも大ヒットした『世界の果ての通学路』(12)の製作チームが、今度は世界の果ての先生に注目した。識字率アップが国家の使命であるブルキナファソの新人教師であり2人の子どもの母でもあるサンドリーヌ。バングラデシュ北部のボートスクールで、子どもや女性の権利を守るために粘り強く闘う若きフェミニストのタスリマ。広大なシベリアに暮らす現役の遊牧民でありエヴェンキ族の伝統の消滅を危惧するスヴェトラーナ。彼女たちが直面する困難も個性も三者三様。子どもたちに広い世界を知ってほしいという情熱だけを胸に、家族と離ればなれになっても、両親から反対されても、「子どもたちには明るい未来がある」と、信じる道を進み続ける。先生たちと子どもたちの笑顔に、いつかの自分を思い出す感動の教室ドキュメンタリー。この瞬間も世界のはしっこでたくさんの夢が育っている!
(上映時間:83分)
2023年
8月26日(土)~9月1日(金)
※火曜日、水曜日定休
金持を喰いちぎれ
©1987 National Film Trustee Company Ltd. All rights reserved.
ロンドンで最も金持ちの集まる高級レストラン<バスターズ>でウェイターとして働くアレックスは、いけ好かない客やマネージャーにいびられクビになった。身寄りも友人も家もなく社会の最下層に沈んでホームレスとなったアレックスは生活保護を受けようと役所を訪れるが、高圧的な役人の態度に怒りが爆発、役人を射殺した。同じくロンドンでは乱暴で下品だが実行力のある上流階級、超タカ派内務大臣ノッシュがテロリストのゲリラアタックを単身素手で解決、大人気となった。ソ連のスパイである英国情報部司令長官は部下のスパイダーとともにノッシュに女性スキャンダルの罠を仕掛けるが逆に国民の支持が増幅、送り込まれた高級コールガールは一発でノッシュの子をはらんだ。アレックスは底辺部隊を率いて<バスターズ>に突撃、怒りの弓矢が次々と金持ちの胸を射抜く。クズどもを殲滅した部隊はレストランを<イート・ザ・リッチ>に改名、徹底的に金持ちをコケにする商法で大繁盛となった。噂を聞きつけた英国首相やノッシュも訪れ振る舞われるミンチ肉料理に舌鼓を打つ。だが<イート・ザ・リッチ>の誰にも言えない秘密とともに、最上位と最底辺の対決のときが迫っていたのだった。
(上映時間:89分)
2023年
8月26日(土)~9月1日(金)
※火曜日、水曜日定休
ケイコ 目を澄ませて
©2022映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMASM
本作は、聴覚障害と向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに、彼女の生き方に着想を得て、『きみの鳥はうたえる』の三宅唱が新たに生み出した物語。ゴングの音もセコンドの指示もレフリーの声も聞こえない中、じっと<目を澄ませて>闘うケイコの姿を、秀でた才能を持つ主人公としてではなく、不安や迷い、喜びや情熱など様々な感情の間で揺れ動きながらも一歩ずつ確実に歩みを進める等身大の一人の女性として描き、彼女の心のざわめきを16mmフィルムに焼き付けた。そして本年2月に開催されたベルリン国際映画祭でプレミア上映されるやいなや「すべての瞬間が心に響く」「間違いなく一見の価値あり」と熱い賛辞が次々に贈られ、その後も数多くの国際映画祭での上映が続いている。主人公・ケイコを演じた岸井ゆきのは、厳しいトレーニングを重ねて撮影に臨み、新境地を切り開く。ケイコの実直さを誰よりも認め見守るジムの会長に、日本映画界を牽引する三浦友和。その他、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、中島ひろ子、仙道敦子など実力派キャストが脇を固める。ケイコの心の迷いやひたむきさ、そして美しさ。全てを内包した彼女の瞳を見つめているうちに、自然と涙が込み上げてくる―
(上映時間:99分)
2023年
8月19日(土)~8月25日(金)
※火曜日、水曜日定休
マッド・ハイジ
©SWISSPLOITATION FILMS/MADHEIDI.COM
幾度となく映像化されてきたヨハンナ・シュピリの児童書『アルプスの少女ハイジ』。高畑勲と宮崎駿による1974年の日本版TVアニメは、日本やヨーロッパを含む世界各地であらゆる世代を超えて愛され続けている。このスイスが誇る名作を、同国出身の監督とプロデューサーがB級エログロバイオレンスバージョンにアレンジした、“スイス映画史上初のエクスプロイテーション映画”が誕生!世界19カ国538人の映画ファンによるクラウドファンディングで、約2億9000万円もの資金集めも話題を呼んだ。アニメ版おなじみのシーンの数々を再現するなど、日本へのリスペクトも随所に感じられる。独裁者マイリ役には『スターシップ・トゥルーパーズ』の主人公ジョニー・リコ役で知られるキャスパー・ヴァン・ディーン。そして『グラディエーター』『パイレーツ・オブ・カリビアン』のデヴィッド・スコフィールドが“アルムおんじ”ことハイジのおじいさんに扮するなど、B級を超えた豪華なキャスティングにも注目!
チーズ製造会社のワンマン社長にしてスイス大統領でもある強欲なマイリは、自社製品以外のすべてのチーズを禁止する法律を制定。スイス全土を掌握し、恐怖の独裁者として君臨した。それから20年後。アルプスに暮らす年頃のハイジだったが、恋人のペーターが禁制のヤギのチーズを闇で売りさばき、見せしめにハイジの眼前で処刑されてしまう。さらに唯一の身寄りであるおじいさんまでもマイリの手下に山小屋ごと包囲されて爆死。愛するペーターと家族を失ったハイジは、血塗られた戦士へと変貌を遂げる。復讐の鬼と化したハイジは、邪悪な独裁者を血祭りにあげ、母国を解放することができるのか??
(上映時間:92分)
2023年
8月13日(日)~8月25日(金)
※火曜日、水曜日定休
EO イーオー
© 2022 Skopia Film, Alien Films, Warmia-Masuria Film Fund/Centre for
Education and Cultural Initiatives in Olsztyn, Podkarpackie Regional Film Fund, Strefa Kultury Wrocław,
Polwell, Moderator Inwestycje, Veilo ALL RIGHTS RESERVED
戦後のヨーロッパ映画界で最も評価の高い映画監督の一人であるイエジー・スコリモフスキ。本作は第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞・作曲賞2部門を受賞、全米映画批評家協会賞では外国語映画賞/撮影賞の2部門を受賞し、アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たした。
スコリモフスキ監督の7年ぶりの新作としてポーランドとイタリアで撮影されたこの映画の主人公は“
EO(イーオー)”という名前のロバ。監督自身が「私が唯一、涙を流した映画」と語る、ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』にインスパイアされた本作。ミハウ・ディメクによる臨場感あふれる見事なカメラワークと、世界の映画賞を席巻中のパヴェウ・ミキェティンによる印象的な音楽に連れ出され、我々観客はEOの旅を見守りつつも、ある時はEOの目線で予期せぬ荒波を潜り抜けることになる。
人間のおかしさと愚かさを、全くの別視点から体感するような無比の映像体験には、“鮮烈”“近年の映画には希少な大胆さ”と、その革新性とオリジナリティに多くの称賛が寄せられている。
サーカス団のパートナー、カサンドラの元を離れ、ポーランドのサッカーチーム、どこか影のあるイタリア人司祭ヴィトー、そして伯爵夫人らと出会うEO。彼の目から見える世界、そしてそこから我々に投げかけるものとは―。
(上映時間:88分)
2023年
8月12日(土)~8月18日(金)
※火曜日、水曜日定休
黒い雨
デジタルリマスター版
©今村プロダクション
原爆による黒い雨を浴びたために人生を狂わせられてしまった女性と、それを暖かく見守る叔父夫婦とのふれあいを描く。井伏鱒二原作の同名小説の映画化で、脚本・監督は「女衒」の今村昌平、共同脚本は「ジャズ大名」の石堂淑朗、撮影は「危険な女たち」の川又昂がそれそれ担当。
(上映時間:123分)
2023年
8月12日(土)~8月18日(金)
※火曜日、水曜日定休
マリウポリ
7日間の記録
© 2022 EXTIMACY FILMS, STUDIO ULJANA KIM, EASY RIDERS FILMS, TWENTY TWENTY
VISION
2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻は全世界に衝撃を与えた―。1991年のウクライナ独立、そして2013年から2014年のマイダン革命に端を発し、ウクライナの東部に位置するドンバス地方では、親ロシア分離派とウクライナ系住民との紛争が絶え間なく続き今日に至っている。
そのウクライナ東部ドンバス地方のマリウポリは、ロシア軍に侵攻、包囲され、砲撃によって街は廃墟と化した。眩しい日差しの下、人っ子一人見当たらない瓦礫の街の風景は、人類すべてが滅亡してしまったかのようだ。夕暮れ時、建物の割れた窓から見える地平線には炎と噴煙が立ち昇り、連射される曳光弾の光跡と共に雷鳴のような砲撃音が轟いている―。
リトアニア出身のマンタス・クヴェダラヴィチウス監督は、2016年にすでにマウリポリを訪れ、同地の人々の日々の営みを記録した『Mariupolis』(日本未公開)を発表し、高い評価を得ていた。本作はその続編ともいうべき作品である。クヴェダラヴィチウス監督は、侵攻間もない3月に現地入りし、破壊を免れた教会に避難している数十人の市民らと生活を共にしながら撮影を開始。だが、数日後の3月30日、同地の親ロシア分離派勢力に拘束され、殺害された。助監督だった監督のフィアンセによって撮影済み素材は確保され、遺体とともに帰国。クヴェダラヴィチウス監督の遺志を継ぎ、製作チームが完成させた作品は、直ちに5月の第75回カンヌ国際映画祭で特別上映され、ドキュメンタリー審査員特別賞を受賞。2022年末にはヨーロッパ映画賞・ドキュメンタリー賞を受賞した。
(上映時間:112分)
2023年
8月12日(土)
野火
with English subs
©SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
1959年に市川崑により映画化された大岡昇平の同名小説を塚本晋也の監督、脚本、製作、主演により再び映画化。日本軍の敗北が濃厚となった第二次世界大戦末期のフィリピン戦線。結核を患った田村一等兵は部隊を追放され、野戦病院へと送られる。しかし、野戦病院では食糧不足を理由に田村の入院を拒絶。再び舞い戻った部隊からも入隊を拒否されてしまう。空腹と孤独と戦いながら、レイテ島の暑さの中をさまよい続ける田村は、かつての仲間たちと再会する。戦場という異常な空間で極限状態に追い込まれた人間たちが描かれる。共演にリリー・フランキー、俳優デビュー作の「バレット・バレエ」以来の塚本監督作品への参加となるドラマーの中村達也。
(上映時間:87分 DCP上映)
2023年
7月21日(金)~8月11日(金・祝)
※火曜日、水曜日定休
怪物
©2023「怪物」製作委員会
※チケットは完売いたしました。ありがとうございました。
ティーチイン決定
7月21日(金)15:00の回上映後
ゲスト:是枝裕和
監督
『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元裕二と初タッグ。坂元は『花束みたいな恋をした』やTVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す、新作が待ち望まれる脚本家だ。また音楽は、『ラストエンペラー』や、『レヴェナント:蘇えりし者』など、海外でも第一線で活躍した坂本龍一。映画史上、最も心を躍らせ揺さぶる奇跡のコラボレーションが実現した。
出演は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら変幻自在な演技で観る者を圧倒する実力派と、二人の少年を瑞々しく演じる黒川想矢と柊木陽太。その他、高畑充希、角田晃広、中村獅童など多彩な豪華キャストが集結する。
いったい「怪物」とは何か。登場人物それぞれの視線を通した「怪物」探しの果てに、私たちは何を見るのか。その結末に心揺さぶられる、圧巻のヒューマンドラマ。
大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、
生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、
大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した―。
(上映時間:125分)
2023年
7月29日(土)~8月11日(金・祝)
※火曜日、水曜日定休
雄獅少年/ライオン少年
©BEIJING SPLENDID CULTURE & ENTERTAINMENT CO.,LTD
©TIGER PICTURE
ENTERTAINMENT LTD. All rights reserved.
中国公開時に空前の大ヒットを飛ばし、2021 年度公開作品の
映画満足度ランキング第一位を獲得。
格差社会の底辺でもがく少年チュンの成長を熱く激しい獅子舞バトルを通して描き、誰もが涙した衝撃作が、日本語吹替版で全国公開決定!困難を乗り越え成長する主人公・チュンには花江夏樹、チュンに獅子舞全国大会のきっかけを与える同名のヒロイン・チュンには、映画やドラマでの高い演技力で注目を集める桜田ひより。共に大会を目指す仲間のマオに山口勝平、ワン公に落合福嗣。彼らの師匠・チアンに山寺宏一、チアンの妻アジェンに甲斐田裕子ら豪華声優陣が結集。中国のみならず世界のアニメーションの常識を覆した超絶クオリティの
CG アニメーション ― 魂が震える最高のクライマックスがあなたを待っている!
片田舎で出稼ぎをしている父母の帰りを待つ貧しい少年チュンは、ある日、華麗な獅子舞バトルで屈強な男を倒した、同じ名前の少女チュンから、獅子頭を譲り受けた。チュンは、ちょっぴり情けない仲間のマオやワン公と獅子舞バトル全国大会を目指すことを決意する。
飲んだくれの元獅子舞選手チアンを口説き落として師匠に迎え、その妻アジェンの励ましを受け、特訓の日々を送る。しかし、大会目前でチュンの父が病に倒れてしまう。一家を支えるためにはチュンが出稼ぎに行くしかない。大都市での労働は夢を追う時間もないほどに過酷だった。疲れ果てたチュンの前に、あの少女が再び現れた――。
(上映時間:107分)
2023年
7月29日(土)~8月11日(金・祝)
※火曜日、水曜日定休
響け!情熱のムリダンガム
©Mindscreen Cinemas
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク決定
7月29日(土)12:40の回上映後
ゲスト:
小尾淳
さん(大東文化大学准教授)
稲垣紀子
さん(配給者・南インド料理店なんどり)
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
南インド料理店アムリタさんとタイアップ決定
7月29日(土)~8月11日(金・祝)
神に奉納するインド伝統音楽の太鼓の奏者になりたいと願った太鼓職人の息子。タブーに情熱と敬意で 立ち向かった先にあるものはーーインド料理店がインド映画を配給! ? 東京・荒川区の南インド料理店“なんどり”が
どうしても上映したかった熱き物語。
音楽は世界的名匠、A.R.ラフマーン!
インド伝統音楽の打楽器“ムリダンガム”奏者を志す青年が、カーストや伝統芸能の承継に伴う軋轢などの困難を情熱で乗り越えていく、青春音楽映画。
映画『ベスト・キッド』(1984年、ジョン・G・アウィルドセン監督)や『セッション』(2015 年、デイミアン・チャゼル監督)を彷彿とさせる、熱き師弟関係も同時に描き出す。
イント・タミルナードゥ州都のチェンナイ。南インド伝統音楽(カルナータカ音楽)で演奏される打楽器・ムリダンガム職人を父に持つピーターは、映画スター・ヴィジャイの推し活に余念のない学生。ところがある日父の作ったムリダンガムを巨匠ヴェンブ・アイヤルが演奏するのを目の当たりにし、自分もその奏者になりたいという衝動が起きる。
その瞬間から、それまでにあまり感じてはいなかったカーストによる差別、伝統音楽と映画・テレビ業界との軋轢、伝統芸能の生き残りと承継、世代間の意見の相違
など、様々な障壁や困難がピーターに降りかかっていく。
巨匠に弟子入りを直訴するも、身分を理由に門前払い。やっとの思いで入門を果たし、昔からの伝統に厳格な師匠との距離を徐々に縮めるも、兄弟子たちの嫌がらせや裏切り。ついに警察沙汰になり、破門になってしまう。息子の未来を案じる両親には、職人で生計を立てている以上演奏することなど望むなと釘を刺される。
師匠も失い自分は無用の長物だと絶望するピーターに、ガールフレンドのサラはある言葉をかけ、ピーターの背中を押し出す…。
(上映時間:132分)
2023年
7月15日(土)~7月28日(金)
※火曜日、水曜日定休
青いカフタンの仕立て屋
©2019 – SCHUCH Productions – Joparige Films – 127 Wall
2021年、日本初公開されたモロッコ長編映画『モロッコ、彼女たちの朝』(19)は、異国情緒漂うカサブランカの旧市街を舞台に、臨月の未婚女性というモロッコのタブーを取り上げた衝撃のストーリーで大ヒットを記録した。ホブスにムスンメン、ルジザなど、モロッコの伝統パンの登場もパン好きの間で大きな話題になった。モロッコの知られざる一面を日本に伝えたマリヤム・トゥザニ監督が、最新作で取り上げたのは民族衣装のカフタンを作る仕立て屋だ。カフタンとは結婚式や宗教行事などフォーマルな席に欠かせない伝統衣装で、コードや飾りボタンなどで華やかに刺繍されたオーダーメイドの高級品だ。母から娘へと受け継がれる着物のような存在だが、安価で手早く仕上がるミシン刺繍が普及した現在、手間暇かかる手刺繍をほどこすカフタン職人は貴重な存在となっている。トゥザニ監督は伝統を守る仕立て職人の指先にレンズを向け、滑らかなシルク地に刺繍する繊細な手仕事をクローズアップ。消えゆく伝統工芸の美しさを伝える一方で、本作では男性の生きづらさを生むタブーに踏み込み、前作以上に挑発的なラストとした。戒律と法律が異性愛しか許さないモロッコ社会には、真の自分を隠して生きる人々がいる。伝統を守る仕事を愛しながら、自分自身は伝統からはじかれた存在と苦悩する1人の男、ハリムとその妻のミナが、本作の主人公だ。前作のリサーチ中に出会った美容師の男性からインスピレーションを受けたと明かすトゥザニ監督は、愛したい人を愛し自分らしく生きる美しい物語に昇華させた。
センシティブな問題を国際社会に紹介した本作は、2022年カンヌ国際映画祭「ある視点部門」に出品され、国際映画批評家連盟賞を受賞。さらに、2023年米アカデミー賞®モロッコ代表として国際長編映画賞のショートリスト(最終候補15本)にも選出されるなど、国際的に高い評価を得ている。
出演は『モロッコ、彼女たちの朝』(19)で、最愛の夫の死に沈むアブラを演じたルブナ・アザバル。死期迫るミナを体現するために過酷なダイエットを行い、最期の瞬間まで夫に愛と勇気を捧げる妻を熱演する。ミナとの別れを受けとめきれずに立ちすくむハリムには、『迷子の警察楽隊』(07)のサーレフ・バクリ。内なる情熱と本心を隠す悲しみを、吸い込まれるような瞳で訴えかける。複雑な夫婦の愛にさざ波を起こす助手のユーセフには、本作が映画初出演のアイユーブ・ミシウィ。
(上映時間:122分)
2023年
7月15日(土)~7月21日(金)
※火曜日、水曜日定休
RRR
©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
7月16日(日)14:30の回(開場14:00)
数々の興行新記録を打ち立て、全世界に“バーフバリ旋風”を巻き起こしてインド映画の歴史を変えた映画史上最大の叙事詩にして、もはや神話ともいうべき伝説の2部作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ
王の凱旋』。その創造神S.S.ラージャマウリ監督による全宇宙待望の最新作がついに完成した。
舞台は1920年、英国植民地時代のインド英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム(NTR
Jr.)。大義のため英国政府の警察となるラーマ(ラーム・チャラン)。熱い思いを胸に秘めた男たちが”運命”に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、それぞれの”宿命”に切り裂かれる2人はやがて究極の選択を迫られることに。
(上映時間:179分 )
2023年
7月15日(土)~7月21日(金)
※火曜日、水曜日定休
ナナメのろうか
同時上映:『one morning』
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
7月15日(土)10:30の回上映後
ゲスト深田隆之
監督吉見茉莉奈
さん(妹・郁美役)笠島智
さん(姉・聡美役)
本年6月に深田隆之監督初の劇場公開作『ある惑星の散文』が上映され、大きな話題を呼んだ。
そして早くも最新作『ナナメのろうか』が公開決定! 姉妹関係の変化を描く珠玉の44分。
前作『ある惑星の散文』は作家性や芸術性の高さが評価される映画祭での上映が相次いだ。フランスのベルフォール国際映画祭やアメリカポートランド美術館で上映され、その豊かな映画表現とロケーションから着想を得たユニークな映画作りは観客の注目を集めた。最新作では44分という短い上映時間の中に2つの側面を持つ映画を見事に生み出した。オルタナティブな映画表現を追求する深田隆之が最新作でもユニークな映像世界を紡ぎ出す。
改装される予定の祖母の家に来た姉妹、聡美と郁美。妹の郁美は妊娠し、シングルマザーになる決意をしていた。2人は家に残された物を片付け始めるが、昔遊んだおもちゃ箱を見つけ、こどもの頃のように遊び始める。しかし、お腹の子どもをめぐってお互いの溝が露わになり、2人は家の中ですれ違い、会えなくなってしまう。嵐の夜の中、姉妹は暗闇の中でお互いを呼び合うのだった。
(上映時間:44分)
2023年
7月8日(土)~7月14日(金)
※火曜日、水曜日定休
アシスタント
© 2019 Luminary Productions, LLC. All Rights Reserved.
名門大学を卒業したばかりのジェーンは、映画プロデューサーという夢を抱いて激しい競争を勝ち抜き、有名エンターテインメント企業に就職した。業界の大物である会長のもと、ジュニア・アシスタントとして働き始めたが、そこは華やかさとは無縁の殺風景なオフィス。早朝から深夜まで平凡な事務作業に追われる毎日。常態化しているハラスメントの積み重ね……しかし、彼女は自分が即座に交換可能な下働きでしかないということも、将来大きなチャンスを掴むためには、会社にしがみついてキャリアを積むしかないこともわかっている。ある日、会長の許されない行為を知ったジェーンは、この問題に立ち上がることを決意するが――。
ニューヨーク・タイムズスクエアの裏手にある薄汚れたオフィスで、18日間という短期間で撮影された本作は、サンダンス・ベルリンを始めとした世界中の映画祭や各メディアによって高く評価された。
『ジョンベネ殺害事件の謎』(2017)で知られるドキュメンタリー映画作家のキティ・グリーンは、2017年に巻き起こった #Me
Too運動に自身初の劇映画の題材を見出し、今日の職場における大きな問題をフィクションの形で掘り下げた。英語で匿名の女性を指す “Jane Doe”
に由来するジェーンというキャラクターは、数百にも及ぶ労働者へ対して行われたリサーチとインタビューによって監督が得た膨大な知見、とりわけ女性の痛みや混乱の経験から形成されている。そして、ヒエラルキーの末端で働く人々の代弁者でもあり、現代のジャンヌ・ディエルマンとも言えるジェーンを全身全霊で演じたのは、いま最もエキサイティングな若手俳優として急速に地位を確立しているジュリア・ガーナー。
一つの確信によって、思いもよらない自らの立場が明らかになるとき、彼女はどのような選択をするのか――静かな衝撃に打ちのめされる87分。
(上映時間:87分)
2023年
7月1日(土)~7月14日(金)
※火曜日、水曜日定休
ぼくたちの哲学教室
© Soilsiú Films, Aisling Productions, Clin d’oeil films, Zadig
Productions,MMXXI
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
トークイベント決定
7月9日(日)12:40の回上映後
ゲスト:西山 渓
さん(本作字幕監修・開智国際大学専任講師)
北アイルランド、ベルファストにあるホーリークロス男子小学校。ここでは「哲学」が主要科目になっている。エルヴィス・プレスリーを愛し、威厳と愛嬌を兼ね備えたケヴィン校長は言う。「どんな意見にも価値がある」と。彼の教えのもと、子どもたちは異なる立場の意見に耳を傾けながら、自らの思考を整理し、言葉にしていく。授業に集中できない子や、喧嘩を繰り返す子には、先生たちが常に共感を示し、さりげなく対話を持ちかける。自らの内にある不安や怒り、衝動に気づき、コントロールすることが、生徒たちの身を守る何よりの武器となるとケヴィン校長は知っている。かつて暴力で問題解決を図ってきた後悔と挫折から、新たな憎しみの連鎖を生み出さないために、彼が導き出した1つの答えが哲学の授業なのだ。
北アイルランド紛争によりプロテスタントとカトリックの対立が長く続いたベルファストの街には「平和の壁」と呼ばれる分離壁が存在する。1998年のベルファスト合意以降、大まかには平和が維持されているが、一部の武装化した組織が今なお存在し、若者の勧誘に余念がない。争いの記憶は薄れやすく、平和を維持するのは簡単ではない。その困難はケヴィン校長と生徒たちの対話の端々にも現れる。宗教的、政治的対立の記憶と分断が残る街で、哲学的思考と対話による問題解決を探るケヴィン校長の大いなる挑戦を映画化したのは、アイルランドで最も有名なドキュメンタリー作家のナーサ・ニ・キアナンと、ベルファスト出身のデクラン・マッグラの二人。およそ2年に及ぶ撮影期間中にパンデミックが起こり、インターネット上のトラブルという新たな問題が表面化するなど、子どもをめぐる環境の変化も捉えている。ケヴィン校長と生徒たちによる微笑ましくも厳粛な対話がニコラ・フィリベールの『ぼくの好きな先生』を彷彿とさせ、国内外の映画祭で多くの賞を受賞した注目作!
(上映時間:102分)
2023年
7月1日(土)~7月14日(金)
※火曜日、水曜日定休
ハマのドン
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
7月1日(土)12:45の回上映後
ゲスト:松原文枝
監督
ライブ音声ガイド付き上映
7月14日(金)10:30の回
ガイド:声なびシネマわかばさん
※音声ガイドご利用の方は、FMラジオとイヤホンをお持ちください。
※ガイド不要な方も、通常と同じくご覧いただけます。
※盲導犬のご入場もできます。
2019年8月、“ハマのドン”こと藤木幸夫が横浜港をめぐるカジノ阻止に向けて立ち上がった。御年91歳。地元政財界に顔が効き、歴代総理経験者や自民党幹部との人脈、田岡一雄・山口組三代目組長ともつながりがあり、隠然たる政治力をもつとされる保守の重鎮だ。
その藤木が、カジノを推し進める政権中枢に対して、真っ向から反旗を翻した。今の時代が、戦前の「ものを言えない空気」に似てきたと警鐘を鳴らし、時の最高権力者、菅総理と全面対決した。
決戦の場となったのは横浜市長選。藤木が賭けたのは、住民投票を求める署名を法定数の3倍をも集めた市民の力だった。裏の権力者とされる藤木が、市民とカジノ反対の一点で手を結び、時の総理と官房長官が推し進めた「カジノ誘致」の国策阻止を成し遂げた。
パーソナルな話題があふれるこの情報社会の中で、本来の保守とはなにか、人心を動かすとはどういうことか、社会のありよう、メディアの在り方、民主主義とはなんなのか。
本作を手掛けた監督はテレビ朝日「報道ステーション」プロデューサーを務めた松原文枝。プロデューサーは「テレメンタリー」の江口英明と「民教協」の雪竹弘一。ナレーションにはリリー・フランキーが加わった。藤木が市民と手を取り合い、カジノ誘致を覆したその軌跡を追うとともに、市民の声が届かない今の時代の政治権力をどう見るのか。政治を諦め無関心となる間に、国の根本となる重要政策の転換がなされ、手遅れの事態となる。
藤木の闘いは今の政治を変えて行くために何が必要なのかーここには一条の光がある。
(上映時間:100分)
2023年
7月1日(土)~7月7日(金)
※火曜日、水曜日定休
奈落のマイホーム
© 2021 SHOWBOX AND THE TOWER PICTURES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
大都市ソウルの中心で、地盤沈下により突如現れた巨大陥没穴《シンクホール》。それは、一瞬にして巨大なマンションをも飲み込んでしまう。建物に取り残されていたのは、ようやくマイホームを手に入れたサラリーマンやおせっかいな迷惑隣人など、日常生活では決して相いれない面々。彼らは、この未曾有の緊急事態からサバイブできるのか!?
監督を務めるのは、108階建ての超高層ビルの大火災を描き、観客動員518万人を突破した『ザ・タワー 超高層ビル大火災』や2,500mの深海で繰り広げられるパニックアクション『第7鉱区』を手掛けた韓国ディザスターの名手、キム・ジフン。『バトル・オーシャン/海上決戦』、『テロ、ライブ』などを手掛けたVFXチームを従え、圧倒的破壊力ある映像を観客につきつける。
この危機から脱出しようと必死にもがく普通の人々を演じるのは、『毒戦
BELIEVER』の怪演も記憶に新しいチャ・スンウォンや、「応答せよ」シリーズなど数多くのドラマ、映画で活躍するキム・ソンギュン、『探偵なふたり:リターンズ』でのコミカルな演技が高い評価を得たイ・グァンス、Netflixの人気ドラマ「キングダム」の若き王妃役で鮮烈な印象を残したキム・ヘジュンら、実力派俳優陣。当初は呆れつつも、いつしか応援したくなる個性あふれるキャラクターたちを巧みに演じている。
韓国では都市部を中心に年間900件発生しているともいわれるシンクホール。これは明日、あなたにも起こりうる、他人ごとではない大災厄!
(上映時間:114分)
2023年
6月24日(土)~6月30日(金)
※火曜日、水曜日定休
ソウル・オブ・ワイン
©2019 – SCHUCH Productions – Joparige Films – 127 Wall
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
ワイン&おつまみ屋台
6月25日(日)14:50から18:00ごろまで
ロマネ=コンティをはじめとする世界最高峰のワインを生み出すワイン愛好家の聖地、フランス、ブルゴーニュ地方。1年を通じて名だたる畑を守る生産者たちの、普段は見ることのできない貴重な舞台裏に密着。
彼らがワインとテロワール(土壌や生育環境)について語り、最高級のワインが生まれる貴重なプロセスを、フレデリック・ワイズマン監督のドキュメンタリーを思わせる眼差しで、詩的で芸術的な映像にのせて映し出す。
冬から春、収穫を経て、ワインができるまでを体験し、何世紀も繰り返され、またこれからも黙々と繰り返されるであろう日常をじっと見つめるうちに、自然の真理や哲学を見るがごとき感覚が生まれるだろう。
農薬や除草剤を使わず、自然のままの有機農法やビオディナミ農法でワイン造りをするブルゴーニュの生産者たち。彼らは土地の所有者ではなく、次世代へとその遺産を受け継ぐ番人として、何世紀もの間、ワイン畑を守り、その技と知恵、哲学をつないできた。
生産者から樽職人、ソムリエまでワイン界を代表する一流のスペシャリストたちが、その香り高く味わい深い世界の導き手となり、最後はワイン好きをもハッと震わせる境地にまでたどり着かせる。
ワインの「真髄」に触れ、ワインをますます愛さずにはいられない至極の体験があなたを待っている。
(上映時間:102分)
2023年
6月17日(土)~6月30日(金)
※火曜日、水曜日定休
窓辺にて
© 2022「窓辺にて」製作委員会
話題作を次々と連発する稀代の映画監督・今泉力哉。今泉監督と言えば、一筋縄ではいかない繊細な恋人たちの心の機微を描き、その恋愛観が熱烈に支持されてきた。今泉監督が描くオリジナルラブストーリーには定評があり、あらゆる映画ファンが心待ちにしている。
そんな今泉監督の17作目となる完全オリジナル作品『窓辺にて』は、今泉組に初参加となる唯一無二の存在感を放ち観客を魅了し続ける稲垣吾郎を迎え、稲垣は妻について「ある悩み」を持つフリーライター市川茂巳を演じる。今泉監督が書き上げた巧みな会話劇と、稲垣により繊細に構築された演技とスクリーンで際立つ華やかな存在感。さらに今泉ワールドの特徴でもある<等身大の恋愛模様>に加え、これまで以上に<好きという感情そのもの>について深く掘り下げた、美くてちょっぴり可笑しい大人のラブストーリーとなった。
稲垣と共に今泉ワールドを構築するのは、市川の妻・紗衣役に儚げな存在感で観客を魅了し続け、『母性』の公開が控える中村ゆり、高校生作家・久保留亜役に『ホリックxxxHOLiC』など多数の話題作に引っ張りだこの玉城ティナ。さらに、市川の友人でプロスポーツ選手の有坂正嗣役に今泉監督作の常連で『街の上で』で主演を務めた若葉竜也、有坂の妻・ゆきの役に幅広い役柄でキャラクターを演じ分ける『架空OL日記』の志田未来、そして紗衣と浮気している売れっ子小説家・荒川円役に『裸足で鳴らしてみせろ』の今後が期待される若手俳優の佐々木詩音が抜擢された。個性的な俳優陣が今泉組に集結し、濃密でほろ苦い愛についての群像劇を繰り広げる。さらに、映画『空のレストラン』の主題歌などを担当したスカートが主題歌を手掛け、ノスタルジー溢れる温かなポップスが鑑賞後感を特別なものへと誘う。劇伴は、抒情派エレクトロ・ダブ・バンドの、あらかじめ決められた恋人たちへの池永正二が担当する。
(上映時間:143分)
2023年
6月17日(土)~6月30日(金)
※火曜日、水曜日定休
ライフ・イズ・クライミング!
©Life Is Climbing 製作委員会
出会いは2001年。「右手、1時半、遠め。右、右、右!」、遠くから聞こえる相棒・ナオヤの声を自分の目のように頼り、8の字結びのロープでつながり、命をゆだねて岩を登るクライマー・コバ。世界選手権4連覇を成し遂げたふたりが、次に目指したのは、ユタ州の大地に聳え立つ真っ赤な砂岩フィッシャー・タワーズの尖塔に立つこと。この、とんでもない冒険の結末は?
そして、その時コバの目はどんな景色を見るのだろうか?
想像を超える大自然、何億年もかけて作り上げられたダイナミックな岩山の絶景、人生を変えた恩人との再会。そこにあるのは、とびきりポジティブな心と溢れる笑顔、そして、ゆるぎないふたりの絆。旅の最終目的地に到着した時、観るもの全ての心に虹が架かるだろう。
メガホンを取ったのは、本作が映画初監督作品となる中原想吉。2016年にTV番組「ザ・ノンフィクション」でコバを密着取材。その後、交流を深め、映画制作にいたる。主題歌は、MONKEY
MAJIKの「Amazing」。コバのクライミングに衝撃をうけ、映画をイメージして完成させた楽曲。出演者、監督、音楽、すべてが見えないチカラに引き寄せられるように結び合って完成した。
(上映時間:89分)
2023年
6月10日(土)~6月23日(金)
※火曜日、水曜日定休
小さき麦の花
©2022 Qizi Films Limited, Beijing J.Q. Spring Pictures Company Limited. All
Rights Reserved.
2011年、中国西北地方の農村。貧しい農民ヨウティエ(ウー・レンリン)と障がいのある内気なクイイン(ハイ・チン)。互いに家族の厄介者だったふたりは、見合い結婚。やがて、互いを慈しみ、力を合わせ、作物を育て、質素な家を作り、慎ましくも日々を生きるのだが、自然の猛威や変わりゆく時代の波にさらされる……。ベルリン国際映画祭の星取りでは驚異の4.7点(5点が満点)をマークし、金熊賞最有力と絶賛されるも無冠。しかし、中国で公開されると、レビューサイトでも本年度中国映画ベスト1の評価を得てじわじわ広がり、公開後2ヶ月経ってからTikTokが火付け役となり、若い世代を中心に興行収入トップに躍り出る大ヒットを記録。<奇跡の映画>とまで呼ばれたのが、本作『小さき麦の花』である。
監督は、長編4作目の『僕たちの家に帰ろう』(2014)が日本公開されているリー・ルイジュン。『白鶴に乗って』(2012)がベネチア映画祭オリゾンティ部門、『路過未来』(2017)がカンヌ映画祭ある視点部門、そして本作がベルリン映画祭コンペ部門に選ばれ、世界3大映画祭でキャリアを重ねてきた期待の監督だ。近年、ビー・ガン(『ロング・デイズ・ジャーニー
この世の涯てへ』)やグー・シャオガン(『春江水暖〜しゅんこうすいだん』)など中国新世代監督が世界から注目されてきたが、「(本作には)第5世代の名作の痕跡を見ることができる。あるいは、ジャ・ジャンクーの記憶に残る映画と関連付けることもできる。『小さき麦の花』は、これら著名な現代中国の名作との比較に値する」(International
Cinephile Society)と評され、新たな名作とも称賛されている。
(上映時間:133分)
2023年
6月3日(土)~6月16日(金)
※火曜日、水曜日定休
うつろいの時をまとう
©GROUP GENDAI FILMS CO., LTD.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
6月3日(土)14:30の回上映後
ゲスト:三宅流
(みやけ・ながる)監督
日本の美意識をコンセプトに独自のスタイルを発信し続けている服飾ブランドmatohuまとふ。本作は、デザイナー堀畑裕之と関口真希子の視点や哲学を通して、日常の中に潜む美や豊かさを再発見していくドキュメンタリー。コンクリートの壁のしみ、日が昇る前の早朝に空を見上げた時に見える無数の色のグラデーション、冬枯れの中、ビルの壁や歩道橋の階段に吹き寄せられた色とりどりの落葉たち……matohuは、日常の身近な風景や物に目を向け、そこから得たインスピレーションを“ことば”に変えて服に昇華していく。たった一つの“ことば”を経て、形となって現れた服は、着る者たちの想像力をかきたてる。二人の創作から見えてくるのは、日本人が長い歴史の中で育んできた“ものの見方”であり、普段は見過ごしてしまいがちな美を見つける視点だ。
matohuには「纏う」という意味と、「待とう」という意味が込められている。服を纏うということに対する根源的な問いと、消費のスピードの早い時代に対して時間の熟成を待ちましょうという提案でもある。日本全国に点在する機屋や工房に注目し、資本主義原理の中で維持していくのが困難な職人の手仕事や伝統技術からテキスタイルを作り、真の意味での持続可能性を目指す彼らのものづくりを5年の歳月をかけて丹念に追った。
監督は、『躍る旅人─能楽師・津村禮次郎の肖像』など、伝統芸能をテーマにコミュニケーションと身体のありようを描き続けてきた三宅流。大量消費、情報過多の時代に、本当に大切なことは何かを問い、気鋭の服飾デザイナーのクリエーションを通して、日常の身近な気づきに出会う旅へ──。驚きと発見に満ちたアートドキュメンタリーが誕生した。
(上映時間:96分 )
2023年
6月3日(土)~6月16日(金)
※火曜日、水曜日定休
少年と犬
A BOY AND HIS DOG © 1975, 1982, 1990 III LQJ, Inc. All Rights Reserved.
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無くなり次第終了です。
近未来の荒廃した地球を舞台に、少年とテレパシー犬の旅を描いたSFブラックコメディ。SF作家ハーラン・エリスンの同名小説を原作に、サム・ペキンパー監督作の常連俳優L・Q・ジョーンズが初メガホンをとった。
2024年、第4次世界大戦のせいで大地は荒れ果て、遺伝子変異により女性は生まれなくなっていた。生き残った人類は地上と地下シェルターに分かれて暮らし、地上では食料と女性をめぐって醜い争いが繰り返されている。そんな中、テレパシーで会話できる犬ブラッドと少年ヴィックは、互いに支えあいながら地上を放浪する日々を過ごしていた。ある日、地下から来た少女クイラを見つけたヴィックは、ブラッドの忠告も聞かず、彼女を追って地下世界へと足を踏み入れる。
後にテレビドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」でブレイクするドン・ジョンソンがヴィックを演じ、ブラッドの声を務めるティム・マッキンタイアが音楽も担当。日本では2023年5月に劇場初公開。
(上映時間:90分)
2023年
6月3日(土)~6月9日(金)
※火曜日、水曜日定休
食人族
4Kリマスター無修正完全版
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<来場者さまプレゼント>
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無くなり次第終了です。
男女4人のアメリカ人ドキュメンタリー撮影隊が"グリーン・イン フェルノ"と呼ばれる南米アマゾン奥地を探索中に消息を絶った。 救助隊が結成され、現地に向かうが、 未開のジャングルの奥地で
食人族の村に辿りつき、無残にも白骨化した遺体を発見する。 一体、その村で何が起こったのか? 捜索隊が持ち帰った撮影済 フィルムを現像し、 上映すると、そこには想像を絶するおぞましき
光景が記録されていた-
モラルも、常識も、 人間性さえも完全無視、情け容赦ない残酷描写の連続で 見る者を無限地獄に突き落とす映画史上最も悪名高い禁断のバイオレン ス・レジェンド。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』をはじめとする“ファウンド・フッ テージ・モキュメンタリー”映画のルーツにして、イーライ・ロス監督の『グリーン・インフェルノ』の原点。
鮮烈な映像に痛烈な文明批判を込め、全世界で カルト的人気を誇る鬼才ルッジェロ・デオダートが、持てる狂気のすべてを爆 発させて創り上げたイタリア残酷映画の最高傑作!
世界各国で上映禁止&フィルム没収、 ビデオの発売中止騒動などなど、40年 以上に渡りトラブルと訴訟の数々を巻き起こし、常にセンセーショナルでス キャンダラスな論争を呼び続ける映画史上最大の呪われた問題作が、
4Kリ マスターのクリアな映像と無修正完全版の衝撃とともに奇跡のリバイバル!
あなたは今も全く色あせないこの衝撃の地獄絵図を正視できるか!?
(上映時間:96分)
2023年
5月20日(土)~6月2日(金)
※火曜日、水曜日定休
最高の花婿
ファイナル
©2021 – LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION
フランスで5人に1人が観たという、国民的大ヒットを飛ばした『最高の花婿』(2014)。フランスはロワール地方を舞台に、敬虔なカトリック教徒で保守的なヴェルヌイユ夫妻の4人の娘たちが、それぞれアラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人と結婚したことから起こる異文化バトルをユーモアたっぷりに描き、日本でも大絶賛を浴びた。2019年には続編『最高の花婿 アンコール』ができその年のフランス映画興行収入No.1を獲得した。そしてさらには2022年、3部作として作られた続編はまさにフィナーレを飾る最終章。欠点だらけだが憎めないあの多国籍ファミリーが、さらなる大騒動と事件を抱えて帰ってくる!
前作で海外移住しようとした4人の婿たち家族を自分たちの住むシノンにつなぎ止めて老後は一安心・・・のクロードとマリー・ヴェルヌイユ夫妻。もうすぐ結婚40周年を迎える夫妻を祝おうと、娘たちは親戚一同大集結サプライズパーティーを計画。アルジェリア、イスラエル、中国、コートジボワールから一筋縄ではいかない強烈キャラの婿たちの両親が大集結で異文化バトルが更にヒートアップ。この多国籍大ファミリーが一緒にパーティーを楽しめるのだろうか?
『最高の花婿』シリーズ前2作に続いて監督・脚本を手掛けたのは、フィリップ・ドゥ・ショーヴロン。カトリック教徒のフランス人である監督は、自身もアフリカ系の女性と結婚し、そのリアルな体験を今回も惜しみなく注ぎ込んだ。婿たちの国での仰天話や、民族間のギャップなどのデリケートな異文化問題を、強烈なジョークによって見事なエンターテイメントへと昇華させた。
大陸ならではの異文化ネタを、前作では客席から面白おかしく眺めていた私たちは気づく。今、まさに自分たちもその渦中にいることに。訪日外国人観光客と日本で働く外国人労働者の数が年々増加、我が国のグローバル化は驚くべき速さで進んでいる。そんな未来に不安を覚える人にこそ、この物語を届けたい。肌の色も違えば、衣食住の習わしも異なり、信じる神も相いれない者たちが、どうすれば平和で幸せに共存できるかを、楽しみながら学ぶことができるのだ。
(上映時間:98分 )
2023年
5月20日(土)~6月2日(金)
※火曜日、水曜日定休
モリコーネ
映画が恋した音楽家
©2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras
2020年7月、世界は類稀なる才能を失った。エンニオ・モリコーネ、享年91歳。1961年以来、500作品以上という驚異的な数の映画とTV作品の音楽を手掛け、アカデミー賞®には6度ノミネートされ『ヘイトフル・エイト』(15)で受賞し、2006年にはその全功績を称える名誉賞にも輝いた。
そんな伝説のマエストロに、弟子であり親友でもある、『ニュー・シネマ・パラダイス』『鑑定士と顔のない依頼人』のジュゼッペ・トルナトーレ監督が、5年以上にわたる密着取材を敢行。結果として、生前の姿を捉える最後の作品となってしまった、ドキュメンタリー映画を完成させた。
スクリーンの中では、モリコーネ自らが自身の半生を回想、かつては映画音楽の芸術的地位が低かったため、幾度もこの仕事をやめようとしたという衝撃の事実を告白する。クラシック音楽の道へ進まなかった葛藤と向き合いながら、いかにして音楽家としての誇りを手にするに至ったかが、数多の懐かしい傑作の名場面と、ワールドコンサートツアーの心揺さぶる演奏と共に紐解かれていく。
さらに、名前を見ただけで息をのむ70人以上の著名人のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる。生まれ持った才能と閃き、貧しかったために働きながら通った音楽院での地道な努力、新しいムーブメントを取り入れる柔軟なセンス、信念に反することは断固拒否するプライドについてのエピソードによって、モリコーネの人生そのものが偉業であったことが証明されていく。同時に、初公開となるプライベートな映像が、奇才のチャーミングな人間性と妻への美しい愛を浮き彫りにする。「ジュゼッペ以外はダメだ」と、モリコーネ自身が本作の監督に指名したトルナトーレの前だからこそ、最後に口にした芸術の深淵を見た者の言葉とは─?
今も、そしてこれからも、モリコーネのメロディを聴くだけで、あの日、あの映画に胸が高鳴り涙した瞬間が蘇る。同じ時代を生きた私たちの人生を豊かに彩ってくれたマエストロに感謝を捧げる、愛と幸福に満ちた音楽ドキュメンタリー。
(上映時間:157分 )
2023年
5月20日(土)~6月2日(金)
※火曜日、水曜日定休
二十歳の息子
© JyaJya Films
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
5月21日(日)
ゲスト:島田隆一
監督
児童養護施設等の子どもたちの自立支援団体で働く網谷勇気(40)。自身がゲイである彼は、様々なマイノリティのための団体を立ち上げ、講演会なども行っていた。
ある日、彼は小さなアパートに引っ越し、一人の青年・渉(20)を迎え入れる。渉は、勇気がこれまで支援してきた子どもたちのうちの一人であったが、あるとき、事件を起こし拘置所に入れられてしまう。身の置き場を失った渉に対し、勇気は養子縁組をすることで、自らが父親となって共に暮らすことを申し出たのであった。
幼少期より児童養護施設に預けられ、両親の顔も知らずに育った渉と、それまで家族をつくることを想定していなかった勇気。照れ臭さと緊張をにじませながら、二人の新たな共同生活が始まった。複雑な生い立ちを抱え、多感な年頃である渉との関わり方に勇気が戸惑うなか、生まれて初めて帰るべき家を手に入れた渉は、アルバイト生活を送りながら自身の夢へと動きだしたのだが…。
監督は、ゼロ年代に生きる若者の夢と挫折を描いたデビュー作『ドコニモイケナイ』(12)で第53回日本映画監督協会新人賞を受賞し、2作目の『春を告げる町』(19)では、福島県広野町を舞台に震災の復興とは何かを問いかけた島田隆一。新たに始まった共同生活を1年にわたり記録した島田は、そこに生じるぎこちなさや軋轢、そして静かな心の交流を描き出している。被写体を見つめるカメラは親密でありながらも時に残酷なほど冷徹な眼差しを向け、感情の機微を丁寧にすくい上げる。また、極力説明を省くことにより、決して理解することができない他者への想像力を掻き立てていく。
それぞれに普通の家族や人生を選択してこなかった/できなかった歳の離れた二人の男性がゼロから新たな関係を作る。それは二人の「生きなおし」の旅でもあった。どんな枠組みにもとらわれず、人が人とどう繋がりをもつことができるのか。そんな困難な問いを、本作はしなやかに捉えている。
(上映時間:86分 )
2023年
5月13日(土)~5月19日(金)
※火曜日、水曜日定休
初仕事
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
5月13日(土)15:10の回上映後
ゲスト:小山駿助
監督(主演/ 安斎役)、澤田栄一
さん(主演/ 山下役)、橋口勇輝
さん(和夫役)
2020年、無名の新人監督の作品が第33回東京国際映画祭でプレミア上映され、同年の第21回 TAMA NEW WAVE
コンペティションにてグランプリと男優賞に輝いた。写真機が発明された時代、遺体を写すという行為が世界各地で発生したーー。本作は、監督・主演を務めた小山駿助が上記の歴史的事実に触れたことから企画が始まった。現代の日本で、現実的に私たちの世代がそのような切実な必要性を持つとしたら、それはどのような人物か。また、そのような絶望に打ちひしがれている人間に相対した場合、私たちにはどのようなことが可能なのか。この特異な題材に正面から取り組まれた物語は、各映画祭での上映時、幅広い年代に支持された。
出演は、日本映画として46年ぶりのカンヌ国際映画祭短編部門出品作となった『ふたつのウーテル』主演の澤田栄一。短編映画『viewers:1』にて話題となったブルドッキングヘッドロックの橋口勇輝、文学座の武田知久、劇団晴天の白石花子と、若手の精鋭が脇を固める。
最愛の人の死とどう向き合うかという問題に端を発し、やがては現代を生きる若者が世界と格闘する姿を繊細に、しかし力強くスクリーンに映し出す。社会が災厄に見舞われるこの時代においても、映画はなお量産され続けている。その大河の如き本数の中の一本として小さな光を放つこの映画を、是非自身の目で発見し、世に放たれた小山駿助の才能を楽しんで頂きたい。
(上映時間:94分 )
2023年
5月6日(土)~5月19日(金)
※火曜日、水曜日定休
逆転のトライアングル
Fredrik Wenzel © Plattform Produktion
モデル・人気インフルエンサーのヤヤと、男性モデルカールのカップルは、招待を受け豪華客船クルーズの旅に。リッチでクセモノだらけな乗客がバケーションを満喫し、高額チップのためならどんな望みでも叶える客室乗務員が笑顔を振りまくゴージャスな世界。しかしある夜、船が難破。そのまま海賊に襲われ、彼らは無人島に流れ着く。食べ物も水もSNSもない極限状態に追い込まれる中、ヒエラルキーの頂点に立ったのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃婦だった――。
驚くべき人間観察眼とセンス抜群のブラックユーモアで、毎度私たちを絶妙にいたたまれない気持ちにさせてくれるスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督。2014年、フレンチアルプスのリゾートホテルで繰り広げられる、とある一家の気まずすぎるバカンスを描いた『フレンチアルプスで起きたこと』でカンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞を、続く2017年の『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で、同映画祭最高賞であるパルムドールを受賞。その手腕は、今回も絶好調で、本作『逆転のトライアングル』で再びカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞という快挙を成し遂げた。パルムドールを2回連続受賞をした監督としては史上3人目(ビレ・アウグスト、ミヒャエル・ハネケに次ぐ)の快挙となる。
出演は、人気に陰りが見え始めたイケメンモデルのカールに『マレフィセント2』のハリス・ディキンソン、人気インフルエンサーでありカールの恋人でもあるヤヤに、2022年惜しくも急逝したチャールビ・ディーン、無人島で予想外のサバイバル能力を見せるトイレ清掃婦のアビゲイルには、本作でゴールデングローブ賞助演女優賞にノミネートされているドリー・デ・レオン、そしてアル中の船長として圧倒的な個性をみせつけていたのは『スリー・ビルボード』などでアカデミー賞®に3度ノミネートされている名優ウディ・ハレルソン。ファッション業界やルッキズム、現代階級社会などを痛烈に皮肉りながらも、私たちの価値観を見事にひっくり返す、世紀の大逆転エンタメがここに誕生した!
(上映時間:147分)
2023年
5月6日(土)~5月19日(金)
※火曜日、水曜日定休
紅花の守人
いのちを染める
©映画「紅花の守人」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
5月6日(土)13:25の回上映後
ゲスト:佐藤広一
監督、栗原弥市
さん(桶川市べに花生産組合会長)
室町時代に中近東からシルクロードを経て伝わってきた紅花。皇室で珍重されたその色は、第二次世界大戦中に国によって栽培を禁止され、戦後は安価な化学染料の台頭によって、継承の危機に瀕していた。しかし誰に頼まれるでもなく、山形の小さな農村の片隅で密かに守り継がれていたことによって、今では世界的な農業遺産として注目され始めている。
手間暇を惜しまず栽培して生まれた紅の染料からは、極くわずかな紅色しかとれない。利便性から遠く離れた紅花文化を、慈しみながら守り継ぐ人々の姿を4年の歳月をかけて記録した映画『紅花の守人』が、ついに完成した。
ナレーションは映画『おもひでぽろぽろ』でタエ子役の声を担当した、歌手で女優の今井美樹が参加している。監督は『世界一と言われた映画館』など、山形を舞台に数々の映画作品を発表している佐藤広一。
化学染料では生み出すことのできない繊細な色あいを表現するため、昼夜を問わず染めに没頭する守人たちが色彩巡礼の旅へ誘う。
(上映時間:85分 )
2023年
4月29日(土)~5月12日(金)
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
©2022 Qizi Films Limited, Beijing J.Q. Spring Pictures Company Limited. All
Rights Reserved.
数々のオリジナリティあふれる魅惑的な作品を世に送り出し、映画ファンの絶大なる信頼を獲得してきた人気スタジオA24が、家族の問題に悩み赤字コインランドリーの経営に頭を抱えるフツーのおばさんが、新たなヒーローとして世界を救うという、全人類が初めて体験するアクション・エンターテインメントを完成させた!
前代未聞の快進撃が始まったのは、オープニング上映を飾り大絶賛を浴びた、2022年3月のサウス・バイ・サウスウエスト映画祭。続くニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコでの限定公開では、3日間の興行収入で509,659ドルを弾き出し、1館あたりの平均が50,966ドルという驚異的なスクリーンアベレージを記録。勢いはとどまることなく全米拡大公開へと爆進し、2,200館規模での上映という事態へ発展、ついに北米興行収入7千万ドル、全世界興行収入1億ドルを突破!
インディペンデントスタジオとしては、異例中の異例のメジャースタジオ級大ヒットを達成、現在も日々記録を塗り替えている。
映画批評サイトRotten
Tomatoesでも95%FRESH!「文字どおり見たこともない映画」「感動で、うっかり涙した」などと熱狂的に支持された物語は、疲れ果てた主人公エヴリンの日常から始まる。経営するコインランドリーに監査が入り、国税局からイチャモンをつけられ、税金の申告をやり直さなければならなくなったのだ。故郷の中国からエヴリンの住むアメリカへやって来た父親は、相変わらず頑固で介護も大変。娘のジョイは元々反抗的な上に、恋人のベッキーの存在を理解しない母親に不満を抱いている。夫のウェイモンドは優しいが、優柔不断で頼りにならない。そんな中、国税庁で役人に絞られていると、突然夫が豹変。別の宇宙のウェイモンドだと名乗る彼はエヴリンに、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と宣告!
まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ! カンフーの達人である別の宇宙の〈私〉の力を得たエヴリンの全宇宙を舞台にした闘いが幕を開ける——!
(上映時間:139分 )
2023年
4月22日(土)~5月5日(金)
キネマの神様
©2021「キネマの神様」製作委員会
松竹キネマ合名社の設立、そして数々の名作を創り出した蒲田撮影所の開所を迎えた1920年から、日本映画史を飾る傑作、ヒット作の製作、配給、興行を続け、2020年に松竹映画は100周年を迎えました。『キネマの神様』は、そんな松竹映画100周年を記念した作品となります。
監督は日本映画界を代表する山田洋次、原作はこれまで数々の文学賞を受賞してきた人気小説家・原田マハによる「キネマの神様」。彼女が自身の家族、経験をもとに書きあげた思い入れ深い小説を、山田洋次監督がオリジナルの映画作品へと昇華させました。2020年3月1日にクランクインするも、撮影のちょうど半分を終えた3月末に、ダブル主演を務めるはずだった志村けんさんがご逝去されました。程なくして日本政府による緊急事態宣言が発出し、撮影は長期中断を余儀なくされるなど、あらゆる困難が降りかかりました。
しかし、世の中がどうなるか分からない状況下でも、山田監督はじめ制作スタッフは撮影の再開を信じ、前を向いて準備を進めました。撮影休止中に山田監督は脚本を再考し、新たなキャストを迎え、感染症対策を万全にした態勢で撮影を再開。このような長い旅路を経て、作品を届けたいと願う全ての人の想いが込められた本作がついに完成し、2021年8月6日に公開を迎えます。
ダブル主演を務めるのは志村けんの遺志を継ぐ沢田研二と、誰もがその人気と実力を認める俳優・菅田将暉。更に日本を代表する名女優・宮本信子と若手人気女優・永野芽郁など記念すべき作品にふさわしい豪華なスタッフ/キャストが集結しました。
本作は、数々の名画を生み出してきた松竹映画100年の歴史を見つめ、これから100年の映画界へのバトンになってほしいという希望が込められた作品です。
(上映時間:125分 )
2023年
4月22日(土)~5月5日(金)
土を喰らう十二ヵ月
©2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会
「喰らうは生きる。食べるは愛する。いっしょのご飯がいちばんうまい」稀代のスター・沢田研二、主演。実力派・松たか子、共演。料理研究家・土井善晴が初めて映画の料理に挑む。四季折々の食で綴る人生ドラマ。1978年に水上勉が記した料理エッセイから、中江裕司監督が物語を紡ぎだした本作は、人々がいつしか忘れてしまった土の匂いのする生活を思い起こさせ、人としての豊かな生き方を教えてくれる。沢田研二は、物語を凌駕する圧倒的な存在感を見せる。観客は沢田演じるツトムと十二ヵ月を体験したことに気づくだろう。
作家のツトム(沢田研二)は人里離れた長野の山荘で一人、暮らしている。山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら、原稿をしたためている。時折、担当編集者で恋人の真知子(松たか子)が、東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子とふたり、旬のものを料理して一緒に食べるのは楽しく、格別な時間。歳の離れた恋人がいて、悠々自適な暮らしをするツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいる…。
(上映時間:111分 )
2023年
4月15日(土)~4月28日(金)
※火曜日、水曜日定休
銀平町シネマブルース
©2022「銀平町シネマブルース」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
4月15日(土) 14:45の回上映後
ゲスト:日高七海
さん(出演)、城定秀夫
さん(監督)、いまおかしんじ
さん(脚本)
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
4月22日(土) 15:15の回上映後
ゲスト:木口健太
さん(映画ライター・那須ヒロシ役)
平井亜門
さん(助監督・高杉良太郎役)
いまおかしんじ
さん(脚本)
時代遅れのミニシアター”銀平スカラ座” は本日も何とか営業中。 ひとときの祭りの終わりと新たな旅の始まりの物語。
かつて青春時代を過ごした町・銀平町に帰ってきた一文無しのの青年・近藤は、ひょんなことから映画好きのホームレスの 佐藤と、映画館 “銀平スカラ座” の支配人・梶原と出会い、バイトを始める。
同僚のスタッフ、老練な映写技師、個性豊かな映画館の常連客との出会いを経て、 近藤はかつての自分と向き合い始めるが......。
映画界屈指の作り手・城定秀夫といまおかしんじが初タッグで描くのは、時代遅れの小さな映画館を舞台に、くすぶる元映画監督と映画好きの愛すべきバカ者たちが一瞬の夢を見るために集まり奔走する、ひとときの祭りの終わりと新たな旅の
始まりの物語。
出演には本作が本格的な主演復帰作となる小出恵介を中心に、 浅田美代子、渡辺裕之、 吹越満、 藤田朋子、 片岡礼子ら 豪華ベテラン俳優陣や人気ミュージシャンの藤原さくら、
彼女とのPodcast番組が人気急上昇中の日高七海。 そして「ビリーバーズ」の宇野祥平、 「愛なのに」 の中島歩とさとうほなみ、 「アルプススタンドのはしの方」
の小野莉奈と平井亜門など城定監督の過去作でお馴染みの面々など個性豊かなキャスト陣が集結した。
本作は、埼玉県にある現役ミニシアター 川越スカラ座をロケセットとして撮影を敢行。 年齢も境遇も違う、多種多様な
人間たちを受容する映画館という場所で、ひとときの高揚とそこはかとない物悲しさに満ちた人間模様がジンワリと胸を 打つ快作が誕生した一一一。
( 上映時間:99分 )
2023年
4月8日(土)~4月21日(金)
※火曜日、水曜日定休
人生クライマー
山野井泰史と垂直の世界 完全版
その人の名は、山野井泰史。2021年、登山界最高の栄誉といわれる、「ピオレドール生涯功労賞」をアジア人として初受賞。ラインホルト・メスナーやヴォイテク・クルティカなどと並んでクライミングの歴史にその名を刻むこととなった登山家だ。本作は、世界の巨壁に《単独・無酸素・未踏ルート》で挑み続けた彼の足跡を、貴重な未公開ソロ登攀映像や生涯のパートナーである妻・妙子への取材、関係者の証言などとともに振り返る《渾身》のドキュメンタリー。
はじまりは1996年、ヒマラヤ最後の課題といわれる「マカルー西壁」に単独で挑むという《究極の挑戦》への密着取材。その後、山野井をめぐっては、2002年に沢木耕太郎の著作「凍」でも描かれたギャチュンカン登頂後の壮絶なサバイバルがあり、凍傷で手足の指10本を失うことになった。2008年には奥多摩山中で熊に襲われ重傷を負うアクシデントにも遭った。それでもなお“垂直の世界”に魅せられ、挑戦し続ける登山家の魂にカメラは迫る。―山野井はなぜ登るのか?死と隣り合わせの標高8000m超で彼が見たものとは?そして、彼は何故、生きて還り続けることができたのか?
ナレーションは、今回初めて“語り手”としてドキュメンタリー映画に参加する岡田准一。監督は自らもヒマラヤ登山経験のあるジャーナリスト・武石浩明。長期に渡る取材を通して《極限の人》の実像に迫る、唯一無二の作品を作り上げた。
(上映時間:109分 )
2023年
4月8日(土)~4月21日(金)
※火曜日、水曜日定休
丘の上の本屋さん
© 2021 ASSOCIAZIONE CULTURALE IMAGO IMAGO FILM VIDEOPRODUZIONI
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
<来場者さまプレゼント>
ご来場いただいたお客様に先着でオリジナルしおりをプレゼント!
(※2種。デザインはお選びいただけません。数量限定)
イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。訪れる風変りな客たちを温かく迎え入れるリベロの店は街のちょっとしたオアシス的な存在でもある。ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛けたリベロは、好奇心旺盛なエシエンに、コミックから児童文学、中編小説、長編大作、さらに専門書まで次々と店の本を貸し与えていく。エシエンから感想を聞きながら、様々な知識やものの見方や考え方など、リベロはジャンルを超えて叡智を授ける。そしてイタリア語で「自由(Libero)」を意味する自身の名の通り、エシエンに自由であること、誰もが幸せになる権利を持つことを伝えていくのだった。
物語の舞台となる
“イタリアの最も美しい村”のひとつ、チヴィテッラ・デル・トロントの息をのむ絶景や、石造りの歴史ある街並みを味わえるのも本作の大きな魅力。リベロとエシエンの交流を軸に、古書店に集まってくるユーモラスで個性あふれる人々、繰り返される日々の暮らし、小さな幸福は愛おしく観る者の心に染みこむ。そして人生を豊かに形づくるヒントが詰まったリベロの「幸せのブックリスト」は観客の知的好奇心を刺激する。リベロ役のレモ・ジローネは、『フォードvsフェラーリ』(19)、『我が名はヴェンデッタ』(22)など映画や舞台、テレビなど幅広く活躍してきた大ベテラン。本作の製作にはユニセフ・イタリアが共同製作として参加している。
( 上映時間:84分 )
2023年
4月8日(土)~4月14日(金)
※火曜日、水曜日定休
ソングス・フォー・ドレラ
©1990 Initial Film and Television / Lou Reed and John Cale
アンディ・ウォーホルとルー・リードの化学反応から生まれた、伝説的な元祖アングラロックの旗手、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。その両雄、ルー・リードとジョン・ケイルが、1968年の決別以来21年ぶりに共演した無観客ライヴの記録映画。彼らにとって圧倒的なメンターであり愛憎ともなう友人ウォーホル追悼のために行ったもので、ウォーホルの死後3年近く経てからのことだった。ウォーホル、リード、ケイル三者の悔恨と情愛が極限で交錯したライヴパフォーマンスは唯一無二。シンプルなカメラワークで記録したのは名匠エドワード・ラックマン。ウォーホルに対する問いかけまたはウォーホル自身が語る設定の、リードとケイルが共同で書き下ろした15曲。二人は歌を交換する形で神話的なウォーホルの生涯にオマージュを捧げる。長い間失われたと考えられていたオリジナルネガだが、ラックマン監督がトッド・ヘインズ監督『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド』(2021)の撮影を進める過程で発見。オリジナル16㎜ネガから4Kで復元したのが本作。
(上映時間:55分 )
2023年
4月1日(土)~4月7日(金)
※火曜日、水曜日定休
シブコレ2
<上映作品>
ヒトラーのための虐殺会議
チーム・ジンバブエのソムリエたち
よだかの片想い
アウシュヴィッツのチャンピオン
2023年
3月25日(土)~3月31日(金)
※火曜日、水曜日定休
マッドゴッド
©2021 Tippett Studio
『スター・ウォーズ』『ロボコップ』『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズなど、誰もが知る名作の特殊効果の数々を手掛け、アカデミー賞を2度受賞、その後のSF作品に計り知れない影響を与えた巨匠フィル・ティペット。
今から約30年前、『ロボコップ2』(90)の撮影後に本作のアイデアを閃き、地道に制作を続けていた。だが、『ジュラシック・パーク』(93)で時代は大きく転換し、ティペットの代名詞である手作りの視覚効果から、業界が本格的にCG映像へと移行。「俺の仕事は絶滅した」とプロジェクトは中断された――。
それから20年後。ティペット・スタジオの若きクリエイターたちが奇跡的に当時の人形やセットを発見し、彼らの熱望により企画が再始動する。さらに、クラウドファンディングで世界中のファンからの応援も集まり、2021年シッチェス映画祭で上映され狂喜乱舞を呼んだ。CGに駆逐された<ストップモーションアニメ>の巨匠が放つ、魂の一撃。映画史に反撃の狼煙をあげる、最高傑作がここに完成した。
「天国よりも地獄に惹かれる」と語る天才ティペットの潜在意識から溢れ出したのは、かつて誰も見たことのないダークファンタジー。孤高の戦士アサシンが荒廃した地下世界に潜り、拷問された魂、老朽化した地下壕、蠢く不気味なクリーチャーたちのあいだを巡っていく。グロテスクなその質感の全てに生命力と共感が宿っていることに、驚きを禁じ得ない。地獄の向こう側の狂気に到達した時、あなたは何を目撃するのか。脳がゲシュタルト崩壊する、未踏の84分間を全身で体感せよ!
(上映時間:84分 )
2023年
3月18日(土)~3月31日(金)
※火曜日、水曜日定休
RRR
©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
※チケットは完売しました。ありがとうございました。
マサラ上映決定
3月26日(日) 14:30の回
数々の興行新記録を打ち立て、全世界に“バーフバリ旋風”を巻き起こしてインド映画の歴史を変えた映画史上最大の叙事詩にして、もはや神話ともいうべき伝説の2部作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ
王の凱旋』。その創造神S.S.ラージャマウリ監督による全宇宙待望の最新作がついに完成した。
舞台は1920年、英国植民地時代のインド英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム(NTR
Jr.)。大義のため英国政府の警察となるラーマ(ラーム・チャラン)。熱い思いを胸に秘めた男たちが”運命”に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、それぞれの”宿命”に切り裂かれる2人はやがて究極の選択を迫られることに。
(上映時間:179分 )
2023年
3月18日(土)~3月31日(金)
※火曜日、水曜日定休
劇場版
荒野に希望の灯をともす
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
ライブ音声ガイド付き上映
3月19日(日)10:30の回
ガイド:声なびシネマわかばさん
※音声ガイドご利用の方は、FMラジオとイヤホンをお持ちください。
※ガイド不要な方も、通常と同じくご覧いただけます。
※盲導犬のご入場もできます。
アフガニスタンとパキスタンで35年に渡り、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた、
医師・中村哲。
戦火の中で病を治し、井戸を掘り、用水路を建設した。
なぜ医者が井戸を掘り、用水路を建設したのか?
そして中村は何を考え、何を目指したのか?
中村の誠実な人柄が信頼され、医療支援が順調に進んでいた2000年。
思いもよらぬ事態に直面し、中村の運命は大きく変わる。
それが“大干ばつ”だ。
渇きと飢えで人々は命を落とし、農業は壊滅。
医療で人々を支えるのは限界だった。
その時、中村は誰も想像しなかった決断をする。用水路の建設だ。
大河クナールから水を引き、乾いた大地を甦らせるというのだ。
しかし、医師にそんな大工事などできるのか?
戦闘ヘリが飛び交う戦火の中で、無謀とも言われた挑戦が始まった―。
戦火のアフガニスタンで21年間継続的に記録した映像から、
これまでテレビで伝えてきた内容に未公開映像と現地最新映像を加え劇場版としてリメイク。
混沌とする時代のなかで、より輝きを増す中村哲の生き方を追ったドキュメンタリー。
(上映時間:90分 )
2023年
3月18日(土)~3月24日(金)
※火曜日、水曜日定休
百合の雨音
©2022日活
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
初日舞台挨拶決定
3月18日(土) 15:50の回上映前
ゲスト:金子修介
監督、花澄
さん(栞役)
※舞台挨拶は15:50から、挨拶後に予告なしで本編より上映
※予約なし、当日券のみ(整理券を配布する場合があります)
過去のトラウマから恋愛に臆病になっている葉月は、憧れの上司・栞に秘かに想いを寄せている。一方、凛とした佇まいの栞もまた、夫との関係に思い悩んでいた。ある大雨の晩、お互いの心の隙間を埋めるかのように身体を寄せ合い一線を越えてしまうふたりだが・・・。
(上映時間:84分 )
2023年
3月11日(土)~3月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
愛してる!
©2022日活
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
3月11日(土) 15:20の回終了後
ゲスト:白石晃士
監督
※予約なし、当日券のみ(整理券を配布する場合があります)
ドキュメンタリーの密着取材を受ける地下アイドルのミサは、SMラウンジ“H”のオーナーから、素質を見込まれ女王様としてスカウトされる。困惑するミサだったが、人気女王様・カノンとの出会いで、知らなかった快感に目覚める。そして、アイドルとSMの世界を駆け上がろうと決意をするが・・・。
(上映時間:94分 )
2023年
3月4日(土)~3月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
ただいま、つなかん
©2023 bunkakobo ©鈴木盛男 ©加藤拓馬
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
3月17日(金) 13:00の回終了後
ゲスト:風間研一
監督
※予約なし、当日券のみ(整理券を配布する場合があります)
宮城県、三陸リアス海岸の入江に佇む民宿「唐桑御殿つなかん」。
東日本大震災で被災し、海難事故で大きな喪失を抱えた女将の一代さんと、震災当時に学生ボランティアだった若き移住者や仲間たちが、ともに歩み積み重ねてきた10年以上にわたる歳月―
そこには、これまでもこれからも変わらない《人と人とが思い合い、ともに生きる姿》がありました。
監督は、当時テレビ報道の現場にいた現役ディレクターの風間研一(本作初監督)。語りを菅野夫妻と親交があり、現在も気仙沼に通い続ける俳優の渡辺謙が担当し、音楽を気仙沼出身・仙台在住で、みなと気仙沼大使も務めるジャズピアニスト・岡本優子が書き下ろした。また、糸井重里や伊達みきお(サンドウィッチマン)など、つなかんや気仙沼にゆかりの深い人々も登場。全国ニュースで放送され多くの反響を呼んだ一代さんの物語に新たなシーンを加えた待望の映画化。
(上映時間:115分 )
2023年
3月4日(土)~3月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
裸のムラ
©石川テレビ放送
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
3月4日(土) 12:45の回終了後
ゲスト:五百旗頭幸男
監督
舞台は北陸の保守王国、石川県。現職最長となる7期27年目の
谷本正憲知事(75)は、コロナ禍に「無症状の方は石川県にお越しいただければ」と失言、「4人以下での会食」を呼びかけながら自身は90人以上で会食。永すぎた権力集中が招いた綻びか、仕える者は忖度の度合いを強め、為政者は傍若無人になっていく。そんな長期県政もついに終焉を迎えた。8選出馬に前向きに見えた谷本の機先を制したのは、谷本の選対本部長を務めていた衆議院議員の
馳浩。新知事が掲げたスローガンは「新時代」。そういえば22年前、衆議院に初当選した馳が掲げていたのもまた「新時代」だった。
ムラの男たちが熱演する栄枯盛衰の権力移譲劇。ここ一番で必ず登場するのは、ご存知キングメーカーの
森喜朗だ。いっぽうキャメラは、市井の生活者へも向けられる。同調圧力の強い社会で暮らすムスリム一家、車で移動しながら生活や仕事をするバンライファーの家族の姿から、理想や自由をめぐる葛藤と矛盾が浮かび上がる。
監督は、富山市議会の不正を丸裸にした映画『はりぼて』の五百旗頭幸男。富山のチューリップテレビを辞した五百旗頭が、新天地の石川テレビで制作した2本のドキュメンタリー番組「裸のムラ」と「日本国男村」から本作は生まれた。映画は、私たちが暮らす社会に偏在する家父長制パターナリズムの徴を笑いとともに抉り出していくのだが、被写体と厳しく向き合うなかで、しだいに高圧的になっていく取材者自身の姿も晒すことになり…。
(上映時間:118分 )
2023年
3月4日(土)~3月10日(金)
※火曜日、水曜日定休
手
©2022日活
おじさんの写真を撮っては、コレクションするのが趣味のさわ子。これまで付き合ってきた男性はいつも年上ばかりなのに、父とはなんだか上手く話せずギクシャクしていた。そんな時、同年代の同僚・森との距離が縮まっていくにつれ、さわ子の心にも徐々に変化が訪れる―――。
(上映時間:99分 )
2023年
2月18日(土)~3月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
あのこと
© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - FRANCE 3 CINÉMA - WILD BUNCH - SRAB.
『パラサイト
半地下の家族』でアカデミー賞®4冠に輝いたポン・ジュノ監督が、審査員長を務めた2021年ヴェネチア国際映画祭での最高賞受賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻。決して見逃せない傑作が、ついに日本にも衝撃の嵐を送りこむ!
舞台は1960年代、法律で中絶が禁止されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌが、自らが願う未来をつかむために、たった一人で戦う12週間が描かれる。この作品の特別なところは、本作と対峙した観客が、「観た」ではなく「体験した」と、語ること。全編アンヌの目線で描かれる本作は、特別なカメラワークもあり、観ている者の主観がバグるほどの没入感をもたらし、溺れるほどの臨場感であなたを襲う。
原作はノーベル賞に最も近い作家とリスペクトされるアニー・エルノーが、自身の実話を基に書き上げた「事件」。主演は本作でセザール賞を受賞したアナマリア・ヴァルトロメイ。
タイムリミットが迫る中、闇をくぐり抜け、アンヌがたどり着く光とは?身を焦がすほどの映画体験をあなたに──。
アンヌの毎日は輝いていた。貧しい労働者階級に生まれたが、飛びぬけた知性と努力で大学に進学し、未来を約束する学位にも手が届こうとしていた。ところが、大切な試験を前に妊娠が発覚し、狼狽する。中絶は違法の60年代フランスで、アンヌはあらゆる解決策に挑むのだが──。
(上映時間:100分 )
2023年
2月18日(土)~3月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
桜色の風が咲く
©THRONE / KARAVAN Pictures
教師の夫、三人の息子とともに関西の町で暮らす令子。末っ子の智は幼少の頃に視力を失いながらも、家族の愛に包まれ、持ち前の明るさで天真爛漫に育つ。やがて令子の心配をよそに智は東京の盲学校に進学。親友もでき、高校生活を謳歌。淡い恋もする。たまに彼から届く手紙といえば、令子が苦心した点字翻訳に難癖をつけてくる生意気ぶりだ。だが智は18歳のときに聴力も失う・・・。暗闇と無音の宇宙空間に放り出されたような孤独にある息子に立ち上がるきっかけを与えたのは、令子が彼との日常から見出した、ある新たなコミュニケーションの“手段”だった。勇気をもってひとつひとつ困難を乗り越えていく母と息子の行く手には、希望に満ちた未来が広がっていく・・・。
視力と聴力を次々と失いながらも、大学へ進学し、やがては東京大学の教授になった福島智さんをご存じだろうか。これは、そんな智さんと彼を育て上げた母・令子さんの姿を、実話をもとに描き出す「生きる希望」の物語。
幼い頃からやんちゃで口も達者、明るくて憎めない性格の智。常に自身の可能性を諦めない大胆で楽天的な息子を深い愛情で支えながら、母としてのたくましさを得ていく令子。二人が共有するのは、困難を乗り越えながら生きるがゆえの、物事を面白がることのできる大らかなユーモア。そんな母と子は、厳しい現実のなかから生きる希望を見出していく。一度は他者との繋がりを絶たれた孤独の淵に落ちながら、立ち上がっていく智。彼を支えたのは、我が子とともに生きる令子の覚悟、周囲の愛、そして智自身の思索の力。人生の可能性を広げていく母子の勇気は、観る者の心を生きる歓びと深い感動で満たすことだろう。
(上映時間:113分 )
2023年
2月25日(土)~3月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
アルピニスト
©2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved.
雄大な自然を背景に体力や精神力の極限に挑む。これまでクライミングを題材にして様々な映画が生まれてきたが、驚くべきドキュメンタリーが登場した。アウトドア・ドキュメンタリー映画のベテラン、ピーター・モーティマー監督が手掛けた『アルピニスト』に登場するのは、目も眩むような断崖絶壁や崩れ落ちそうな氷壁に、命綱もつけずにたった一人で挑むアルピニスト。そのような大迫力の映像に息を呑むが、果たして彼は何者なのか。
映画制作の発端は、モーティマー監督が耳を疑う噂を聞いたことだった、その噂によると、クライマーたちの間では知られている名山に一人で挑んで、次々と記録的な登頂を成功させている若者がいるらしい。彼の名前はマーク・アンドレ・ルクレール。カナダ生まれの23歳の青年だ。偉業を成し遂げながらもその名が知られていないのは、彼がSNSを一切やらないからだった。現在、登山の世界ではSNSで登頂を世界に向けて発信することが主流になっており、スポンサーと契約を結んで派手な宣伝をしてクライミングに挑むアルピニストも多い。しかし、マークは自分を売り込むことには興味がなく、自分の楽しみのためだけに登山をする。モーティマーはカナダに赴いてマークを見つけ出し、そのカリスマ的な人柄に惹かれて彼のドキュメンタリー映画を撮ることにする。そして、完成したのが無名の天才アルピニストの姿を記録した『アルピニスト』だ。
(上映時間:93分 )
2023年
2月18日(土)~2月24日(金)
※火曜日、水曜日定休
グリーン・ナイト
©2021 Green Knight Productions LLC. All Rights Reserved
アーサー王の甥として、怠惰な日々をおくるサー・ガウェイン。彼はまだ正式な騎士ではなく人々に語られる英雄譚もない。クリスマスの日。異様な風貌の緑の騎士から“遊び事”と称した、恐ろしい首切りゲームを提案される。その日から呪いと試練の日々が始まった・・・。中世文学の最高傑作との呼び声も高い14世紀の作者不明の叙事詩「サー・ガウェインと緑の騎士」は、「指輪物語」の作家J・R・R・トールキンが現代英語に翻訳し、広く読まれてきた。この魅惑的な原典を、自分の内面と向き合って成長してゆく若者の幻想的で奇妙な冒険物語へと大胆に脚色したのは、『A
GHOST
STORY/ア・ゴースト・ストーリー』で知られるデヴィッド・ロウリー監督。示唆に富んだ斬新な映像と、ファンタジーを舞台装置としてロウリー監督が紡ぐ、野望と挫折、愛と欲望の物語は「魔法にかけられたように美しい」と世界中の評論家や観客から絶賛を浴びた。未熟でどこか頼りないガヴェインを魅力的に演じるのは『スラムドッグ$ミリオネア』や『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』のデヴ・パテル。第88回アカデミー賞®にて『リリーのすべて』で助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルが、一人二役の難役を演じている。他にジョエル・エドガートン、ショーン・ハリス、バリー・コーガンなど個性派俳優たちが脇を固める。『ミッドサマー』や『ライトハウス』などジャンル映画をアートの域まで高めてきたA24が贈る初の本格ファンタジーがついに日本公開。
(上映時間:130分 )
2023年
2月4日(土)~2月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
ペルシャン・レッスン
戦場の教室
HYPE FILM, LM MEDIA, ONE TWO FILMS, 2020 ©
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク
2月11日(土) 14:45の回終了後
※予約不要、当日券のみ
ゲスト:渋谷哲也
さん(ドイツ映画研究・日本大学教授)
第二次世界大戦中、数百万のユダヤ人大虐殺(ホロコースト)が行われたナチス・ドイツの強制収容所。この生存不可能といわれた絶望の場所で、信じがたい方法で何度も処刑を免れた男がいた。それは、ユダヤ人の青年がペルシャ人になりすまし、ナチスの将校に<架空のペルシャ語>を教えるという、驚くべきものだった──。短編小説から着想を得て映画化された本作は、奇抜な設定ながら圧倒的なリアリティが大きな衝撃を巻き起こし、ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャルガラ部門で上映されたのをきっかけに、世界各国の映画祭で数多くの賞を獲得し、絶賛を浴びた。『戦場のピアニスト』『シンドラーのリスト』に続く、ホロコーストを題材とする戦争映画の新たな衝撃作がついに今秋、日本に上陸する──。
主人公のユダヤ人青年ジルを演じたのは、カンヌ国際映画祭のグランプリ作『BPM
ビート・パー・ミニット』のナウエル・ペレーズ・ビスカヤート。4カ国語を操るクワドリンガルを活かし、命がけで偽のペルシャ語を紡ぐ姿を渾身の熱演で体現している。ナチス親衛隊のコッホ大尉役には、『約束の宇宙(そら)』のラース・アイディンガー。ドイツ国内で様々な賞を受賞し、高い評価を受けた演技力を遺憾なく発揮した。監督にはアカデミー賞®ノミネート作品『砂と霧の家』で世界的評価を受けたウクライナ出身のヴァディム・パールマン。膨大なリサーチと綿密な取材に基づき映画化。緊張感が途切れないサスペンスフルな演出と、鋭い視点で描くヒューマニズムによって、圧倒的リアリズムで心打つドラマに仕上げている。
(上映時間:129分 )
2023年
2月4日(土)~2月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
チョコレートな人々
©東海テレビ放送
愛知県豊橋市の街角にある「久遠チョコレート」。世界各地のカカオと、生産者の顔が見えるこだわりのフレーバー。品のよい甘さと彩り豊かなデザインで、たちまち多くのファンができました。その人気は日本中に広がり、いまではショップやラボなど全国に52の拠点を持ち、華やかなデパートのイベントの常連になっています。「久遠チョコレート」は、ほかのブランドとは一味違っています。代表の夏目浩次さんたちスタッフは、かれらが作るチョコレートのように、考え方がユニークでカラフル。心や体に障がいがある人、シングルペアレントや不登校経験者、セクシュアルマイノリティなど多様な人たちが働きやすく、しっかり稼ぐことができる職場づくりを続けてきました。
はじまりは2003年、26歳の夏目さんが3人のスタッフとはじめた小さなパン屋さん。その後、いくつもの事業を展開してきた夏目さんですが、トップショコラティエの野口和男さんとの出会いが大きな転機になります。「チョコレートは失敗しても温めれば、作り直すことができる」。しかもチョコレートはアイディア次第で付加価値が高まる魔法の食材。多様な人々を受け入れる夢の扉が見えました。こうして、新しくて優しいチョコレートブランドの凸凹な物語がはじまりました。
(上映時間:102分 )
2023年
2月4日(土)~2月17日(金)
※火曜日、水曜日定休
ピンク・クラウド
© 2019 Luminary Productions, LLC. All Rights ReservedScott Macaulay, James
Schamus, P. Jennifer Dana, Ross Jacobson 2
2021年のサンダンス映画祭でイウリ・ジェルバーゼ監督のデビュー長編は予期せぬかたちで脚光を浴びた。2017年に脚本が書かれ、2019年に撮影された本作は、当初SFとして構想されていたにもかかわらず、
世界的なパンデミックで一変した現実と重なった。
外には一歩も出られず、部屋の中でしか生きられない“ピンク色”のディストピア。そこでジェルバーゼ監督が目指したのは、ルイス・ブニュエル『皆殺しの天使』やサルトル『出口なし』のように、制限された状況下における生存競争ではなく人間の感情を描くことだった。慣れ親しんだ日常を剥奪され、望まぬ非日常が日常になりかわろうとするとき、人間は何を求めて何を選択するのか。雲はかたちを変えながら、まるで鏡のように見つめる者の心を照らしかえす。
一夜の関係を共にしていたジョヴァナとヤーゴをけたたましい警報が襲う。突如として世界中に発生した正体不明のピンクの雲——それは10秒間で人を死に至らしめる毒性の雲だった。
緊急事態下、外出制限で街は無人となり、家から一歩も出られなくなった人々の生活は一変する。友人の家から帰れなくなった妹、主治医と閉じ込められた年老いた父、自宅に一人きりの親友……オンラインで連絡をとりあううち、いつ終わるともしれない監禁生活のなかで、彼らの状況が少しずつ悪い方へ傾き始めていることを知るジョヴァナ。そして、見知らぬ他人であったジョヴァナとヤーゴも現実的な役割を果たすことを迫られる。
父親になることを望むヤーゴに反対していたジョヴァナだったが、やがて男の子・リノを出産する。ロックダウン以前の生活を知らないリノは、家の中だけの狭い世界で何不自由なく暮らしており、父となったヤーゴも前向きに新しい生活に適応している。しかし、ピンクの雲が日常の景色となるにつれ、ジョヴァナの中で生じた歪みは次第に大きくなっていくのだった……。
(上映時間:103分 )
2023年
1月21日(土)~2月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
テアトル・クラシックス ACT.2
名優ポール・ニューマン特集
© 1961 Twentieth Century Fox Film Corporation. © 1958 WBEI © 1969
Twentieth Century Fox Film Corporation
アクターズ・スタジオ出身の俳優がハリウッド進出し、斬新なメソッド演技で観客を魅了し始めた50年代に活動をスタートさせたポール・ニューマン。いわば、古き良きハリウッドを知る世代最後のアイコンだ。彼が得意としたのは、葛藤を乗り越えて贖罪と許しを得る負け犬役で、スターダムを駆け上がるきっかけとなった『ハスラー』のエディはその金字塔。『暴力脱獄』で演じたルークは無鉄砲に勝負を仕掛けては、負け続ける(唯一の勝利がゆで卵50個を食べる賭け!?)。エディもルークもまさにダメ男なのだが、ツッパリ続ける姿が母性本能をくすぐり、とても愛しく思えてくる。『熱いトタン屋根の猫』で演じた、手に入らない愛を求めて苦悩するブリックもまた精神的には負け犬だ。ただし負けを認めての大団円が実に50年代的で、ロマンス小説のようなエンディングもニューマンだから説得力が加わったと言える。一方、負けても懲りないのが『明日に向って撃て』のブッチだ。「ジョン・ウェインは逃げない」と昔気質の映画会社社長が難色を示した脚本だったが、悲惨な状況でも常に前向きで、最後の最後まで軽口を叩く明るいアウトローにニューマンがチャーミングな息吹を吹き込み、映画史に残る作品となった。
リー・ストラスバーグの薫陶を受けたリアリズムを追求する演技だけではない。ブロンドとベビーブルーの瞳、いたずらっ子のような笑顔で老若男女をノックアウトしたニューマン。映画界に輝かしい功績を残し、今なお多くの俳優をインスパイアし続ける彼の弾けるようなエネルギーを感じてほしい。
山縣みどり(映画ライター)
上映作品
明日に向って撃て!
ハスラー
熱いトタン屋根の猫
暴力脱獄
2023年
1月21日(土)~2月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
若者は山里をめざす
©2022 映画「若者は⼭⾥をめざす」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
舞台挨拶決定
1月21日(土) 10:30の回上映後
ゲスト:西沙耶香さん(出演)、高野晃一さん(出演)、
原村政樹監督
1月28日(土) 13:00の回上映後
ゲスト:西沙耶香さん(出演)、梅澤邦夫さん(出演)、
原村政樹監督
都⼼から僅か60km、バスと電車で80 分、標高600
メートルの山々が連なる山間に、東秩父村がある。「埼⽟県の消滅可能性都市No.1」に指定されたこの村に、都会暮らしをやめ移り住む若者たちが増え始めた。村出身の西沙耶香さんは、コンビニもないこの村から出たいと高校卒業後上京。だが、ふるさとを消滅させたくないと仕事をやめ村に戻ってきた。東京出身の高野晃⼀さんは、地域起こし協力隊に応募して採用された元銀行員。村の特産品であるノゴンボウに着目し村の特産品として開発を進め、地域に溶け込み移住を決意した。他にも和紙職人を⽬指す青年や芸大卒の女性、鬼太鼓座の若者たちも、村に住む戦前・戦後を生きた先輩たちと交流しながら生きる知恵を身につけていく。
ナレーションは「おしん」の小林綾子。監督・撮影・編集は「無音の叫び声」をはじめ「武蔵野 ~
江戸の循環農業が息づく」「お百姓さんになりたい」など農業をテーマにドキュメンタリー映画を撮り続ける原村政樹。豊かさを求める社会の急激な変化の中で人間らしさを奪われた現代に、自然を慈しみ、助け合いながら生きる山里の暮らしの素晴らしさを描く。
(上映時間:115分 )
2023年
1月22日(日)~2月3日(金)
※火曜日、水曜日定休
猫たちのアパートメント
©2020 MOT FILMS All rights reserved.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク
1月28日(土) 15:40の回上映後
ゲスト:梅田達也
さん(保護猫カフェ ねこかつ代表)
保護猫譲渡会(90分)
1月29日(日) 10:30の回上映後
主催:保護猫カフェ ねこかつ
ソウル市内・江東区のかつてアジア最大と呼ばれたマンモス団地。老朽化で再開発が決まり、少しずつ住民の引越しや取り壊し工事が進んでいる。そこには住民に見守られて250匹の猫たちが暮らしていた。猫たちのこれからはどうなるのか?猫と住民によるお引越し大作戦が始まる。団地に住むイラストレーターや作家、写真家などの女性たちが中心となって活動する<遁村(トゥンチョン)団地猫の幸せ移住計画クラブ>(略称<トゥンチョン猫の会>)。住民のさまざまな意見を聞く会を催し、猫たちの顔を見分けるために写真を撮り、イラストを描いてパンフレットを作る。猫たちを再開発地域から安全な場所に移住させる。そんなささやかな営みから、猫という存在を通して、私たちが暮らす街や社会の矛盾や変化、未来へのヒントが見えてくることだろう。都市空間における生態系、アニマルライツ、環境といったテーマも盛り込み、この社会を幅広く考察する。猫を人間の対等なパートナーとして位置づけることで、都市の生態系の問題に対するさまざまな考え方に目を向けさせる作品だ。
20代の女性5人の友情、夢や恋、挫折、拾った子猫との関係をみずみずしく描き、韓国の女性監督や女性を主人公にした作品が注目を集めるきっかけになった、記念碑的傑作『子猫をお願い』(2001年)でデビューしたチョン・ジェウン監督。『子猫をお願い』は世界各国の映画祭で上映され、出演したペ・ドゥナらの女優を始めとして多くの受賞をもたらした。デビューから20年、チョン監督はフィクションとノン・フィクションを自在に手掛ける、独自の作品歴を誇る稀有な監督でもある。チョン監督待望の最新作は、地域住民に見守られ団地に暮らす<地域猫>と、そこに暮らす人々との交流と別れを描いたほんわか、あたたかなドキュメンタリーだ。2年半に及ぶ撮影を通じ、自由気ままに団地を闊歩する個性豊かな猫たちの姿を、地面スレスレに構えた猫目線のカメラで活き活きと描き出す。
(上映時間:88分 )
先行上映
1月21日(土)
銀平町シネマブルース
©2022「銀平町シネマブルース」製作委員会
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
先行上映舞台挨拶
1月21日(土) 15:45の回上映後
登壇者:小出恵介
さん、
城定秀夫
監督ほか
時代遅れのミニシアター”銀平スカラ座” は本日も何とか営業中。 ひとときの祭りの終わりと新たな旅の始まりの物語。
かつて青春時代を過ごした町・銀平町に帰ってきた一文無しのの青年・近藤は、ひょんなことから映画好きのホームレスの 佐藤と、映画館 “銀平スカラ座” の支配人・梶原と出会い、バイトを始める。
同僚のスタッフ、老練な映写技師、個性豊かな映画館の常連客との出会いを経て、 近藤はかつての自分と向き合い始めるが......。
映画界屈指の作り手・城定秀夫といまおかしんじが初タッグで描くのは、時代遅れの小さな映画館を舞台に、くすぶる元映画監督と映画好きの愛すべきバカ者たちが一瞬の夢を見るために集まり奔走する、ひとときの祭りの終わりと新たな旅の
始まりの物語。
出演には本作が本格的な主演復帰作となる小出恵介を中心に、 浅田美代子、渡辺裕之、 吹越満、 藤田朋子、 片岡礼子ら 豪華ベテラン俳優陣や人気ミュージシャンの藤原さくら、
彼女とのPodcast番組が人気急上昇中の日高七海。 そして「ビリーバーズ」の宇野祥平、 「愛なのに」 の中島歩とさとうほなみ、 「アルプススタンドのはしの方」
の小野莉奈と平井亜門など城定監督の過去作でお馴染みの面々など個性豊かなキャスト陣が集結した。
本作は、埼玉県にある現役ミニシアター 川越スカラ座をロケセットとして撮影を敢行。 年齢も境遇も違う、多種多様な
人間たちを受容する映画館という場所で、ひとときの高揚とそこはかとない物悲しさに満ちた人間模様がジンワリと胸を 打つ快作が誕生した一一一。
2023年
1月12日(木)~1月20日(金)
※火曜日、水曜日定休
殺しを呼ぶ卵
【最長版】
© Licensed by MOVIETIME SRL-Rome-Italy. All Rights Reserved.
※イベントは終了しました。ありがとうございました。
アフタートーク
1月15日(日) 15:10の回上映後
ゲスト:池田祐里枝
さん(配給会社アンプラグド)
渋谷哲也
さん(ドイツ映画研究・日本大学教授)
主人公マルコ役には、去る2022年6月に死去した『男と女』(66)、『Z』(69)、『暗殺の森』(70)の名優ジャン=ルイ・トランティニャン、妻アンナ役にはイタリア美人の代名詞として一世を風靡した『夜ごとの美女』(52)のジーナ・ロロブリジーダ、そしてガブリ役にはスウェーデン出身、キュートなルックスが魅力的な当時18才のブロンド・ビューティ、『キャンディ』(69)のエヴァ・オーリンが扮している。
監督・脚本は、マカロニ・ウエスタン屈指の残酷描写で世界を騒然とさせた『情無用のジャンゴ』(67)の鬼才ジュリオ・クエスティ。この作品でクエスティは、イタリアン・ホラーの名手マリオ・バーヴァが先駆け、後にダリオ・アルジェントが確立する猟奇サスペンスに挑戦。欲望渦巻く犯罪ドラマを倒錯嗜好と残酷趣味で毒々しく塗りたくっただけでなく、養鶏場のオートメーション化に伴う労働者解雇という資本主義社会の非情、餌をやらなくても成長を続ける首も羽根もない畸形ブロイラーの研究開発という、利潤追求のためには生命倫理をも蹂躙する企業の非人間性を暴き、同時期のパゾリーニ、アントニオーニ、エリオ・ペトリ監督作品にも通じる、社会派的メッセージを鮮明に打ち出している。
共同脚本と編集は、『ラストタンゴ・イン・パリ』(兼脚本/72)、『愛の嵐』(74)などを手掛けたフランコ・アルカッリ。痙攣的な編集テクニックで観る者を錯乱の精神状態へと誘う。
初公開時に世界配給された90分前後の【国際版】にはない残酷場面、異常場面を含む105分の【最長版】を今改めて観直せば、本作が猟奇サスペンスの王道作でありながら、その定型から逸脱し、社会問題や実験的な映像表現、さらには現代にも通じるアイデンティティの喪失、世の不条理と人生の虚無にまで踏み込んだ、クエスティ監督唯一無二の作家性が発揮された野心作であることに気付かされるだろう。
愛欲、資本主義、陰謀、猟奇、残酷―あらゆる人間の業を呑み込んだ卵は果たして何をもたらすか。この比類なき作品は遂に完全体となり、遂に真価が産まれる時が来た。
(上映時間:105分 )
2023年
1月2日(月・祝)~1月20日(金)
WKW 4K
ウォン・カーウァイ4K
第53回カンヌ国際映画祭にてトニー・レオンが主演男優賞を獲得し、ウォン・カーウァイ監督の代表作となった『花様年華』(00)。その制作20周年を記念し、監督自らの手により過去作を4Kレストアするプロジェクトが実施。その中より、珠玉の5作がスクリーンに帰ってくる。
ウォン・カーウァイ監督は、新たな上映素材について「『恋する惑星』と『花様年華』は私のお気に入りのアスペクト比1.66:1で撮影され劇場公開されましたが、ビデオ化の際に1.85:1に修正されました。そこで今回のレストアでは元のアスペクト比に戻しました。『天使の涙』は、元々意図していたスコープサイズに変更しています。当時はスタンダード画面で撮影したものをワイド画面に編集することは不可能でしたが、今回のレストアで実現することができました。また、『恋する惑星』は公開当時5.1chが存在しなかったため、今回5.1ch音声を再構成。『花様年華』もリミックスしています」と、画面サイズや音声の修復についてこだわりを明かしている。
ウォン・カーウァイ監督×撮影監督クリストファー・ドイルの名コンビが生み出す映像は、それまでのアジア映画のイメージを一新。90年代に日本で巻き起こったミニシアターブームを牽引する存在となり、そのスタイリッシュな映像と世界観は今もなお多くのクリエイターに影響を与え続けている。
そして今、ウォン・カーウァイ監督作が《時》を真空に閉じ込めたまま、さらなる吸引力を以って蘇る。恋は鮮やかに目の前を彩り、ふたたび心奪うだろう。
2023年
1月2日(月・祝)~1月20日(金)
土を喰らう十二ヵ月
©2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会
「喰らうは生きる。食べるは愛する。いっしょのご飯がいちばんうまい」稀代のスター・沢田研二、主演。実力派・松たか子、共演。料理研究家・土井善晴が初めて映画の料理に挑む。四季折々の食で綴る人生ドラマ。1978年に水上勉が記した料理エッセイから、中江裕司監督が物語を紡ぎだした本作は、人々がいつしか忘れてしまった土の匂いのする生活を思い起こさせ、人としての豊かな生き方を教えてくれる。沢田研二は、物語を凌駕する圧倒的な存在感を見せる。観客は沢田演じるツトムと十二ヵ月を体験したことに気づくだろう。
作家のツトム(沢田研二)は人里離れた長野の山荘で一人、暮らしている。山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら、原稿をしたためている。時折、担当編集者で恋人の真知子(松たか子)が、東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子とふたり、旬のものを料理して一緒に食べるのは楽しく、格別な時間。歳の離れた恋人がいて、悠々自適な暮らしをするツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいる…。
(上映時間:111分 )
2023年
1月2日(月・祝)~1月9日(月・祝)
プアン/友だちと呼ばせて
©2021 Jet Tone Contents Inc. All Rights Reserved.
「こんな映画アリ ! ?」と大興奮を巻き起こし、本国タイで年間ランキング1位、アジア各国でタイ映画史上歴代興収第1位を奪取した 『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17)のバズ・プーンピリヤ監督最新作。
彼の才能に心底惚れたのが、『花様年華』(00)『恋する惑星』(94)のウォン・カーウァイ。
自らの手で過去の名作を4Kレストアした作品が、近々日本でも特集上映されるなど、新旧のファンから愛され続けている巨匠だ。
そんなカーウァイが自らプーンピリヤ監督に「一緒に映画を作ろう」とオファーし、製作総指揮を務めた。
完成した作品はサンダンス映画祭でプレミア上映され、ワールドシネマドラマティック部門でクリエイティブ・ビジョン審査員特別賞を授与され、
タイでの公開では初登場No.1の大ヒット。前作で全開した才能をさらにパワーアップ、新たな世界観で日本を魅了する!
ニューヨークでバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。 白血病で余命宣告を受けたので、最期の頼みを聞いてほしいというのだ。バンコクに駆けつけたボスが頼まれたのは、
元カノたちを訪ねる旅の運転手。カーステレオのカセットテープから流れる思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。
かつて輝いていた恋への心残りに決着をつけ、ボスのオリジナルカクテルで、この旅を仕上げるはずだった。 だが、ウードがボスの過去も未来も書き換える〈ある秘密〉を打ち明ける──。
(上映時間:129分 )