2026年
3月 14日~
3月 20日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
こんな事があった
©松井良彦/ Yoshihiko Matsui
※一週間限定上映
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
※ご来館の際はこちらをご一読ください
「ご来館時のお願い」
舞台は、東日本大震災から10年後の福島。原発事故で離ればなれになった家族と、青春を奪われた青年たちの姿をまざまざと映し出す。監督・脚本は、79年のデビューから監督作は5本と寡作ながらも、代表作『追悼のざわめき』(88年)など日本のみならず世界中の映画ファンから支持されている松井良彦。震災から1年後に訪れた福島の惨状を目の当たりにし、映画制作を決意。自らの足で何度も福島を訪れ、多くの取材とリサーチを重ね、オリジナルストーリーを書き上げた。構想から13年、美しいモノクロームの世界の中に、社会への痛烈な怒りと切実な祈りを込め、観るものの心を揺さぶる魂の映画が今解き放たれる。
主人公のアキラを演じるのは、是枝裕和監督『奇跡』(11年)で映画デビューにして初主演を飾り、以降、映画やドラマ、舞台を中心に俳優として着々とキャリアを積む前田旺志郎。アキラの友人・真一役には、18年に俳優デビュー後、篠原哲雄監督『ハピネス』(24年)で映画初主演を果たし、映画やドラマ、CMなど活躍の場を広げる窪塚愛流。期待の若手俳優2人の共演によって、行き場のない怒りを抱えた青年たちの感情がリアルに浮かび上がる。さらに、家族の再生に苦心する真一の父親・篤人役には、今の日本映像界を牽引する俳優、井浦新。さらに、柏原収史、波岡一喜、近藤芳正ら実力派俳優が集結。傷痕が深く残る福島の地で、それぞれの立場で苦しみもがく市井の人々の姿を露わにしている。
(上映時間:130分)
2026年
3月 14日~
3月 20日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
椰子の高さ
©D·UNION FILM INC. 2024
※一週間限定上映
※本作の特別鑑賞券は使用可能です
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
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初日舞台挨拶
3月 14日 14:50の回上映後
ゲスト:
杜杰(ドゥ・ジエ)
監督
※登壇者は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
累計興行収入2,000億円超を記録した『唐人街探偵』シリーズで撮影監督を務めた、中国の映像作家ドゥ・ジエ。
2020年、創作の自由を求めて日本へ移住し、本作で長編監督デビューを果たす。
監督・脚本・撮影・美術・編集のすべてを自ら手がけ、異国の地で自身の感性を真摯に投影した。アーティストとして“自由な表現”に挑んだドゥ・ジエ監督の意欲作である。
全編日本語・日本人キャストで紡がれ、「新移民」としてのまなざしで、日本の“日常に潜む死生観”が静かに映し出される。
主演・菅元を務めるのは、『くまをまつ』(25)、『あるいは、ユートピア』(24)、『すべての夜を思いだす』(24)など、近年の良質なインディーズ映画に欠かせない存在となった大場みなみ。
菅元が旅の途中で出会う、恋人を亡くした男・持田を、『Cloud クラウド』(24)、『ラストホール』(24) などで日本映画界で確実に存在感を増している田中爽一郎が演じる。
釜山国際映画祭、東京フィルメックス、そしてニューヨーク近代美術館(MoMA)とリンカーン・センター(Filmlinc)が共催する「New Directors / New Films
Festival」など、国際的な映画祭に選出され、欧米の批評家からも高い評価を受けた注目作。
撮影監督として中国の大作映画でキャリアを築いたドゥ・ジエが、豊かな映像美と、異国の地から見つめる独自の視点で描く「新しい日本の物語」。
(上映時間:99分)
2026年
3月 14日~
3月 27日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
スペルマゲドン精なる大冒険
※日本語吹替版
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
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「ご来館時のお願い」
ご来場者さまプレゼント
ロゴステッカー
※お一人様一回のご鑑賞につき1点の配布。
※先着・数量限定のため、配布期間内でもなくなり次第終了となります。
前代未聞の精子の生き残りレースを描いた『スペルマゲドン
精なる大冒険』は、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭など、世界の名だたる映画祭に正式出品され、アニメーションの頂点「2024年アヌシー国際アニメーション映画祭」でも、その大胆すぎるコンセプトで世界中をザワつかせた話題作。本国ノルウェーではハリウッド超大作規模で公開し、2週連続で堂々の第1位の大ヒットを記録した。台湾や香港でも公開直後から10代を中心に熱狂的な反響が広がり、連日満席回をたたき出す社会現象へ―。監督は、『バイオレント・ナイト』(2022/主演:デヴィッド・ハーバー)で知られる鬼才トミー・ウィルコラと、ノルウェーを代表するアニメーション監督ラスムス・A・シーヴァートセンという最強タッグ。この冬、思春期のエネルギーが映画館で弾け飛ぶ!
まさに今世界で、もっとも熱くて、おバカで、クセになる“インナーワールド・アドベンチャー”が誕生!
思春期真っ只中の少年・イェンス。友達たちと遊びに出かけた彼は、気になる女の子・リサとの“初めてのチョメチョメ”を迎えることに─!?
一方その瞬間、イェンスの“精子たちの王国”では、<スペルマゲドン警報>が発令され、とんでもない騒ぎが巻き起こっていた!
外の世界へ飛び出すことだけを夢見て悶々と暮らしてきた10億もの精子たちが一斉に大パニックに!
ちょっぴり頼りない精子・シメンと、勝気でまっすぐなカミラはついに訪れた“発射”の瞬間を迎えるべく、最小にして最大の命がけの大冒険へと駆け出す!! 旅の途中で待ち受けるのは、裏切りあり! 挫折あり!
涙あり!
…友情あり!? しかし、ふたりはやがて“とんでもない事実”に直面するのだった……。
(上映時間:80分)
2026年
3月 21日~
4月 3日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
黒川の女たち
©テレビ朝日
※すべての回でバリアフリー日本語字幕版上映
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
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「ご来館時のお願い」
戦時下の満洲で黒川開拓団の女性たちに起きた「接待」という名の性暴力の実態に迫ったドキュメンタリー。
1930~40年代に日本政府の国策のもと実施された満蒙開拓により、日本各地から中国・満洲の地に渡った満蒙開拓団。日本の敗戦が濃厚になるなか、1945年8月にソ連軍が満洲に侵攻し、開拓団の人々は過酷な状況に追い込まれた。岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るため、数えで18歳以上の15人の女性を性の相手として差し出すことで、敵であるソ連軍に助けを求めた。帰国後、女性たちを待ち受けていたのは差別と偏見の目だった。心身ともに傷を負った彼女たちの声はかき消され、この事実は長年にわたり伏せられることになる。しかし戦争から約70年が経った2013年、黒川の女性たちは手を携え、幾重にも重なる加害の事実を公の場で語りはじめた。
そんな女性たちのオーラルストーリーを、「ハマのドン」の松原文枝監督が丁寧に紡ぎ出す。俳優の大竹しのぶが語りを担当。
(上映時間:99分)
2026年
3月 21日~
4月 3日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
キス・ザ・フューチャー
© 2023 FIFTH SEASON, LLC. ALL RIGHTS RESERVED © 2023 FIFTH SEASON, LLC.
ALL RIGHTS RESERVED ©Bill Carter © 2023 FIFTH SEASON, LLC. ALL RIGHTS RESERVED ©Vesna Andree
Zaimovic © 2023 FIFTH SEASON, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
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「ご来館時のお願い」
「過去を忘れて、未来にキスを、サラエボ万歳!」。U2が1997年9月23日、4万5千人を前にサラエボで行ったライブは、今も語り継がれている。かつてサラエボの人々は民族・宗教に関係なく共存していたが、紛争は人々を引き裂いていた。このライブは、そんな人々を音楽の力で再び一つにするものだった。本作は、U2がボスニア紛争終結後にサラエボでライブをする約束を果たすまでを追ったベン・アフレックとマット・デイモンがプロデュースしたドキュメンタリーだ。
銃弾が飛び交う危険なボスニア紛争中、若者たちは解放を求め夜な夜な地下で行われていたパンクロックライブに熱狂していた。そんな彼らにとって世界的アーティストで戦争や人権など社会的なメッセージを発信していたU2は憧れの存在だった。ある日、アメリカの援助活動家のビル・カーターはU2をサラエボに招くことを思いつく。U2はサラエボ行きを決意するが、安全面の観点から断念。であればと、ビルは衛星中継で戦火のサラエボからの様子をU2のZOO
TVツアーに届けることに成功する。そして約束通り、戦後しばらくしてU2がボスニアで行った平和と民族の融和のためのライブは、人々に強烈な印象を残すことになる。世界各地で戦争が絶えない今、U2のメッセージは時代を超えて私たちの心を震わせる。
(上映時間:103分)
2026年
3月 28日~
4月 10日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
佐藤忠男、映画の旅
©GROUP GENDAI FILMS CO., LTD.
※すべての回でバリアフリー日本語字幕版上映
※本作の前売券(通常販売券、クラウドファンディングの特典券)はお使いいただけます
※上映開始時間30分以降のご入場はできません
※予約不可、当日券のみ(イベント時は予約を受け付ける場合あり)
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「ご来館時のお願い」
舞台挨拶/サイン会あり
4月 4日 10:30の回上映後
ゲスト:
寺崎みずほ
監督
※登壇者は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
日本を代表する映画評論家、佐藤忠男。独学で映画評論の道を拓き、60年にわたる批評人生で日本映画史を体系化した功績、そして後年、ライフワークとしてアジア映画を発掘し、日本に先駆的に紹介した功績から、日本におけるアジア映画研究の第一人者として知られる。アジアとの映画交流や後進の育成にも尽力し、韓国、フランス、モンゴル、ベトナムなどから勲章を授与した唯一無二の存在である。庶民の目線から多岐に論じ、150冊を超す著作を有する映画評論の巨人をアジアへと突き動かすものは果たして何だったのか?2022年に91歳で逝去した佐藤忠男が映画を通して夢見た世界を探る。
佐藤が学長を務めた日本映画学校(現日本映画大学)で教え子であった寺崎みずほが、カメラを手に2019年より密着。少年期の戦争経験、映画を通して受けたカルチャーショック、映画への憧れ、映画人生の長い道のりをともに歩いた最愛の妻・久子との出会い。そして1万本を優に超す映画を鑑賞した彼が「『東京物語』と比肩するくらい世界で一番好きな映画」と言い残した1本のインド映画『魔法使いのおじいさん』への想い……韓国映画界の巨匠イム・グォンテク監督や韓国ニューウェーブを代表するイ・ジャンホ監督をはじめ、親交のあったアジアの映画関係者の証言から人物像を紐解くとともに、佐藤の“たからもの”を探しに、韓国、そして南インドのケーララ州へと旅に出た。生涯、一途に映画を愛し続けた映画の伝道師が私たちに残したメッセージとは? 日本で初めて、ひとりの映画評論家に迫ったドキュメンタリーが誕生した。
(上映時間:98分)
2026年
4月 4日~
4月 10日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版
©TBS
上映時間未定
令和の日本とは思えないほど厳しく、不便な生活。
時に死にでくわす生活。だからこそ自由なのだ。
「自分にとって最後の逃げ場が山しかないなと思って…」ある小屋番の言葉だ。都会に疲れて山の仕事を選んだ。山小屋を営むもの、小屋番。このドキュメンタリーでは、「コヤガタケ」と呼ばれるほどに山小屋が多い八ヶ岳を、山岳写真家菊池哲男と巡る。コンビニもない、車もない、自然と向きあう小屋番の日常は「過酷」だ。それでもその「過酷」を選ぶ理由が山にあるという。丁寧に紡がれた美しい自然と人の姿と彼らの言葉は、忙しい現代社会に生きる私たちに優しく響く。
(上映時間:85分)
2026年
4月 4日~
4月 17日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
栄光のバックホーム
上映時間未定
横田慎太郎。2013年のドラフト会議で阪神タイガースに 2位指名され、背番号
24を背負う若きホープとして将来を期待されるも、21歳で脳腫瘍を発症。引退を余儀なくされた彼が最後の試合で魅せた“ラストプレー”は、野球ファンのみならず、多くの人々の心に深く刻み込まれた。
その一球に込められたドラマを描いた横田選手の自著「奇跡のバックホーム」と、彼が 2023 年に
28歳でその生涯を閉じるまで、家族と共に闘い続けた人生の軌跡を描いたノンフィクション「栄光のバックホーム」が、製作総指揮を見城徹と依田巽、『20歳のソウル』の秋山純が企画・監督・プロデュース、中井由梨子が脚本を務め、[幻冬舎フィルム第一回作品]となる『栄光のバックホーム』として映画化。
本作では、慎太郎の野球選手としての雄姿と、引退後の家族や仲間、恋人との知られざる軌跡が描かれる。主人公の慎太郎を演じるのは新人の松谷鷹也。亡くなる直前の慎太郎の元へ毎日通い、本人から譲り受けたグラブで“奇跡のバックホーム”を完全再現。W
主演として母・まなみさんを演じるのは名優、鈴木京香。揺らがない息子への愛を体現する。そして、日本屈指の演技派俳優陣が物語を彩る。主題歌は慎太郎の心の支えで現役時代の登場曲だった、ゆずの「栄光の架橋」。阪神が
18年ぶりのリーグ優勝を決めた2023年 9月、甲子園球場で 4万人の観客が慎太郎に向けて大合唱した不朽の名曲だ。
野球と、家族と、人を愛し続けた彼の生き様は、きっと私たちに前へと進む勇気を与えてくれるだろう—。
(上映時間:135分)
2026年
4月 11日~
4月 17日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
2つのゼロ年 ドイツ零年
© Cinecittà Luce, CSC - Cineteca Nazionale, Cineteca di Bologna, Coproduction
Office.
すでに国際的な評価を確立していたロッセリーニが、第二次大戦でほぼ完全に破壊された連合軍占領下のベルリンを舞台に、ひとりの少年がたどる過酷な運命を仮借なく描き出した、『無防備都市』『戦火のかなた』とともに非公式の「戦争三部作」を形成する作品。ロッセリーニが同時代のドイツを主題と選んだ背景には、「同じ人間であるドイツ人が、どうしてこのような大惨事へと導かれてしまったのか?」との問いがあった。1946年、終戦直後のいまだ建物は破壊されたままで、いたるところ瓦礫の山だらけのベルリン。主人公は、12歳の少年エドムント。エドムントの家族が置かれた状況は非常に厳しいものだ。反ナチだった父親は病に臥せっており、働くことができない。元ドイツ国防軍兵士の兄カールハインツは、強制収容所行きを恐れて自宅に引きこもっているため、配給カードを入手することができない。姉エヴァは家計の一助となるべく、毎晩ダンスホールで連合軍兵士たちの相手をして稼ぐことで、己の名誉を汚す危険を冒している。エドムント自身も、家族を飢えさせないよう、必死に仕事にありつこうとする日々だった。そんなある日のこと、エドムントはいまだナチを信奉している元教師エニングとたまたま再会する。この男の「弱者は常に強者に滅ぼされる」との考え方が少年に感化を与え、深刻な事態が引き起こされる……。家族とともにサーカスで曲芸を披露していた当時11歳の少年エドムント・メシュケが主人公を演じるほか、端役を演じる人々は主にロッセリーニが路上で抜擢した非職業俳優である。公開時は賛否両論であったが、ロカルノ国際映画祭で金豹賞および最優秀オリジナル脚本賞を受賞。チャールズ・チャップリンは、本作を「これまでに観たなかで最も美しいイタリア映画」と呼んだ。現在、本作はいわゆるネオレアリズモ映画の最高傑作の一つとみなされている。
(上映時間:74分)
2026年
4月 11日~
4月 17日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
2つのゼロ年 新ドイツ零年
© BRAINSTORM 1991. Licensed through ECM Records GmbH
アメリカ合衆国出身の歌手兼俳優エディ・コンスタンティーヌが、『アルファヴィル』(65)以来久々にゴダールと組
んだ作品。最晩年のコンスタンティーヌがここで演じるのは、自身の当たり役にして『アルファヴィル』でも演じた
FBI 捜査官(ゴダール映画では秘密諜報員)レミー・コーション役だ。本作の背景には、東欧革命からベルリンの壁
崩壊の流れのなかで生じた、1990 年 10 月 3 日の東西ドイツ「再統一」がある。原題では「ドイツ」の語に続いて
「90」が数字とアルファベットで綴られているのだが、これはゴダール流のごろ合わせで、「90(neuf zéro)」は「新
たな零」とも解釈できる。つまり、1990 年とは「新零」年でもあると解することができる。もちろんこれは、ロッセ
リーニの映画『ドイツ零年』(48)にもひっかけられた洒落で、第二次大戦終結直後にして東西分断直前のドイツと、
再統一後のドイツを重ねて、ともに同国にとっての始まり(過去の清算あるいは再生)でもあれば終わり(無あるい
は消滅)でもあるような零の年とする意図がうかがわれる。本作は、かつて西側「自由世界」の擁護者だった「最後
のスパイ」たるレミーが、長年潜伏していた旧東ドイツから、冷戦体制崩壊と軌を一にして徒歩で「西」へ向かいな
がらさまざまな象徴的人物と出会う姿を描いた一種のロードムーヴィーである。そこに、『ドイツ零年』からの抜粋
映像を含むさまざまな映画、音楽、絵画、文学、哲学をめぐる参照、実在の人物や現実の事件への言及等がぶつかり
合い、層をなすように重ね合わされつつ、ドイツの過去と現在をめぐる高密度に圧縮された思弁が展開されていく。
そして、老いた元スパイの彷徨がそのままドイツ史を経巡る旅=批評的エッセイとなることで、映画の主題である「孤
独」、個人のそれではなく国家や国民の孤独が浮かび上がる。
(上映時間:62分)
2026年
4月 18日~
5月 1日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
山人(やまんど)~縄文の響きが木霊する
上映時間未定
4月29日(祝・水)は営業いたします。 4月30日(木)は休館となります。ご注意ください。
主人公の菅家藤一さんは「山の恵みに生かされているのが人間だ」と言います。そん考えがどこから来るのか知りたいと、2022年から足掛け4年間、菅家藤一さんの狩猟採集に同行し、映像記録しました。その一部を前作「山里は持続可能な世界だった」のラストシーンで紹介しました。しかし、それは菅家さんのほんの一部でしかなく、伝えたいことは他にも沢山あり、撮影を継続して今回の映画を制作することにしたのです。それは驚きの連続でした。
山里に暮らす人達は山の恵に生かされつつも決して山の恵みを採りつくさない、と言います。その生き方の根底に潜むことに驚いたのです。それは単純に山の恵みを必要以上に採らない(獲らない)というだけでなく、山の動植物の生理・生態について豊富な知識があることでした。それはまるで生態学者であるかのように思えました。その知恵を菅家さんは両親や祖父母から受け継いできたのです。菅家さんは山ブドウの樹皮で籠などの編み組細工(生活雑貨)を作ります。その製法は縄文時代の作り方と変わらないと言われています。
ある時、「山ブドウに神を感じる」と菅家さんがつぶやきました。このつぶやきこそ、私が最も大切な感性、万物の霊長だと人間中心の考え方とは正反対の思想です。これこそ私が映画で最も伝えたかったことなのです。
(上映時間:74分)
2026年
4月 18日~
5月 1日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
ナースコール
© 2025 Zodiac Pictures Ltd / MMC Zodiac GmbH
上映時間未定
4月29日(祝・水)は営業いたします。 4月30日(木)は休館となります。ご注意ください。
人手不足の満床病棟で看護師に絶え間なく降りかかる激務と不測のトラブルを描き、スイスで大ヒットを記録した社会派ヒューマンドラマ。スイス出身の脚本家・映画監督ペトラ・フォルペがメガホンをとり、世界共通の差し迫った問題である病院の実態をリアルかつスリリングに映し出す。
州立病院で働く、献身的でプロ意識の高い看護師フロリア。この日は同僚が病欠しており、遅番シフトはいつも以上に忙しい。満床病棟で、看護学生の教育もしなければならない。そんな状況のなかでも、不安や孤独を抱える患者たちに誠実に接するフロリアだったが、とても手に負えない事態に陥っていき、やがて重大な試練に直面する。
「ありふれた教室」「セプテンバー5」のレオニー・ベネシュが主演を務めた。
(上映時間:92分)
2026年
4月 18日~
5月 1日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
蒸発
©2024 OSSA FILM, BR, MORI FILM
上映時間未定
4月19日は休映です。
4月29日(祝・水)は営業いたします。 4月30日(木)は休館となります。ご注意ください。
日本では毎年、約8万人が失踪する。その多くはやがて帰宅するが、数千⼈は完全に姿を消してしまう。彼らは「蒸発者」と呼ばれる。理由は、⼈間関係のトラブル、借⾦、ヤクザからの脅迫など、さまざま。いわゆる「夜逃げ屋」の支援を受ける者もいる。すべてのしがらみを断ち、見知らぬ土地で、新しい生活を始める。深い喪失や挫折と、人生をゼロからやり直す希望が交差する。こうした「蒸発」という現象は、これまでも優れた文学や映画のモチーフになってきた。映画『蒸発』は、⽇本における蒸発の実態に迫ったドキュメンタリーだ。知られざる夜逃げ屋の仕事、そして失踪者と残された⼈々が抱える⼼の葛藤や、和解に至るまでの道のりを、没入感のある映像で描き出す。
本作は、ドイツ人映画作家アンドレアス・ハートマンと、ベルリンと東京を拠点に活動する映像作家・森あらたとのコラボレーションから生まれた。ドキュメンタリー映画祭の最高峰の一つ、コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭では連日超満員を記録し、ミュンヘン国際ドキュメンタリー映画祭では最優秀作品賞を受賞。さらに40以上もの国際映画祭で注目を集め、ドイツ国内50館以上のアートハウスで上映され「JOHATSU」という言葉を世界に知らしめた。その映画が、ついに撮影地である日本で劇場公開される。
(上映時間:86分)
2026年
5月 2日、
5月 6日、
5月 8日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
オリビアと雲
上映時間未定
※5月2日(土)、5月6日(水・祝)、5月8日(金)限定上映
5月5日(祝・火)、5月6日(祝・水)は営業いたします。 5月7日(木)は休館となります。ご注意ください。
12人のアニメーション・アーティストが、1つのラブストーリーを描く。
多彩なスタイルのめくるめく映像・音楽・音響、うっとりするような変幻自在の想像力、アートギャラリーで1日中、映像と音を浴びたような没入感。
その後でふと気づく、愛の悦び、愛の怖さ、愛の切なさ。
世界の映画祭で多数の受賞に輝いたカリブ海の島国・ドミニカ共和国発のアニメーションおとぎ話。
オリビアとラモン。マウリシオとバルバラ。2組の男女を通じて描かれる愛の複雑さ。
オリビアは過去の恋に取り憑かれ、その思いをベッドの下に隠す。
マウリシオに拒絶されたバルバラは、空想的な物語を通して現実逃避する。
(上映時間:81分)
2026年
5月 2日~
5月 8日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2012
©WOWOW
上映時間未定
※一週間限定上映
5月5日(祝・火)、5月6日(祝・水)は営業いたします。 5月7日(木)は休館となります。ご注意ください。
世界的音楽家・坂本龍一。71歳で惜しまれつつこの世を去った彼は、ジャンルや形式に縛られず、幅広い表現を追求してきた。
1996年、坂本はピアノ、チェロ、ヴァイオリンというシンプルな構成でありながら、最良の音楽表現を可能にする“トリオ編成”でアルバム『1996』を発表。この世界ツアーは各国で激賞され、再演を望む声が絶えなかった。
そして2012年、日本で16年ぶりに、このトリオ編成が復活する。
坂本はアルバム『THREE』を制作し、日本と韓国を巡る全12公演のツアー『Trio Tour
2012』を開催。出演するのは、チェロのジャケス・モレレンバウム、ヴァイオリンのジュディ・カン。いずれも『THREE』と同じメンバーによる、見逃せないトリオである。
このツアーでは、YMOの名曲をはじめ、「Merry Christmas Mr. Lawrence」や「The Last
Emperor」といった代表作が惜しみなく披露される。そこに加えて、東日本大震災で大きな被害を受けた東北でも公演が行われた背景から、東北へのチャリティ曲「Kizuna
World」や、福島を舞台にした大河ドラマのメインテーマ曲「Yae no Sakura」など、日本に寄り添う楽曲も織り込まれている。
本作は、そのツアーの中でも緊張感と親密さが静かに共存する、東京・赤坂ACTシアターでの公演を完全収録。当時の空気を最大限に再現すべく、音響を劇場空間に合わせて丁寧に再構築している。すでに観たことがある方にも、新たな体験をもたらしてくれるだろう。
“三つの音”が織りなす唯一無二の世界を、どうぞご堪能ください。
(上映時間:105分)
2026年
5月 9日~
5月 22日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
父と家族とわたしのこと
上映時間未定
大阪市で喫茶店を営む藤岡美千代。 幼い頃、父から激しい虐待を受けて育った。
9歳の時にその父が自死したと聞き、思わず万歳してしまうほどだった。
だが成長後、彼女自身もまた、娘を虐待してしまうという苦悩を抱えることになる。
神奈川県でタクシー運転手をする市原和彦。
幼少期、父が母に浴びせた 「この淫売女が」という罵声は、今も消えない傷として胸に刻まれている。 40代で結婚するが、 妻に暴力を振るっていたことを死別した今も悔い続けている。
シングルマザーの佐藤ゆな (仮名)もまた、幼少期の虐待により
複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害) を抱え、 娘との向き合い方に迷い続けている。 新興宗教に傾倒した母からの過剰な支配は、今も彼女の心を締めつけている。
三人が抱える 「生きづらさ」は、 どこから来たのか。
取材を進めるなかで浮かび上がったのは、彼らの父や祖父が、いずれも戦争に従軍していたという共通点だった―。
近年、帰還兵の多くが深刻なPTSDを抱えていた事実が、ようやく明らかになりつつある。 癒やされなかった心の傷は、 DVや依存症という形で子や孫へと受け継がれることがあり、
肉親間の断絶を引き起こすこともある。
その連鎖を、いかにして断ち切ることができるのか。
(上映時間:127分)
2026年
5月 16日~
5月 22日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
愚か者の身分
© 2025 映画「愚か者の身分」製作委員会
北村匠海×林裕太×綾野剛。異なる世代のトップランナーが一堂に会し、魂の競演を繰り広げる世紀の一作が、ここに誕生した。社会問題となっている《闇ビジネス》から抜け出そうとする男たちを描いた映画『愚か者の身分』だ。
物語は、“一度入ると抜けられない”闇ビジネスの世界を舞台に、運命に翻弄されながらも生き抜こうともがき続ける若者3人の3日間の逃走劇を描く。とある犯罪組織の手先として戸籍売買を行うタクヤ(北村匠海)と弟分のマモル(林裕太)、タクヤをこの道に誘った兄貴分的存在であり、運び屋の梶谷(綾野剛)。彼らの拠点である新宿・歌舞伎町から大金が消えた事件をきっかけに、息もつかせぬギリギリの逃避行を3つの視点を巧みに交錯させてサスペンスフルに描写する。さらに、登場人物それぞれの揺れ動く心情に丁寧に寄り添い、互いを想う気持ちの深さに心揺さぶられる展開が待ち受ける。
第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説を、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」などを手掛けるプロデューサー集団THE
SEVENが初の劇場作品として映画化。監督は、岩井俊二監督の助監督を長らく務め、人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴。そして、『ある男』(22)で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた名脚本家・向井康介が加わり、トリッキーで予測不能な逃亡サスペンスへと仕上がった。
「裏社会に身を落とした若者たちが、本当に信じたものとはー」
今、観る者の心に突き刺さる、ヒューマンドラマの幕が開く。
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。
彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。
闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。
タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。
(上映時間:130分)
2026年
5月 23日~
5月 29日
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
結局珈琲
下北沢の街中で愛されてきた実在の喫茶店「こはぜ珈琲」の閉店·移転までの2ヶ月を描いたユーモラスでちょっと切ない、”終わりと始まり”の物語。喫茶店に1人の時間を求めて訪れる主人公·青木(藤原さくら)が常連客たちの他愛のない会話に耳を傾けながら感じる喫茶店の居心地の良さと時間の尊さ。こはぜ珈琲店長·谷川氏の「旧店舗を映画として残したい」という想いを受けた細井じゅん監督が、当たり前の日常が終わり、また新しい日常が始まるまでを喫茶店という場所とそこに集う人々を俯瞰して描いた逸品となっている。
本作の企画·脚本に賛同した藤原さくら、柄本時生らに加え、特別出演として磯村勇斗、岡田義徳ら豪華キャスト陣が集まり、実際のこはぜ珈琲の閉店間際から閉店後までの旧店舗と開店直前の新店舗で撮影が敢行された。
先行上映となった大阪アジアン映画祭、下北沢映画祭では全ての回がソールドアウトとなるなど注目を集め、遂に劇場での単独公開が決定する運びとなった。
下北沢で長らく愛されてきた喫茶店”こはぜ珈琲”は移転を控えながら店長(柄本時生)とベテランバイトの島田(日高七海)、新人バイトの須藤(瀬戸璃子)らの切り盛りでマイペースな日々を送っている。常連客の青木(藤原さくら)は仕事の休憩時間をここで一人で過ごすことがルーティーンになっている。武田(細井じゅん)と塚本(山脇辰哉)はいつも決まって同じ席に座り雑談をしている。その他、亀と同じくらいゆっくり珈琲を運ぶ常連·伊藤(東野良平)など、移転について噛み締めている常連たちを見ながら様々な想像を働かせる店員たち。片付いていく店内で生まれる様々な奇妙な関係性によって一人きりの青木の中で変わっていくものと変わらないものとは–––。
(上映時間:55分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
ジェイコブズ・ラダー4Kレストア
上映時間未定
今では破格のカルトムービーと認められているが、正当な評価が定着するのには時間が掛かった『ジェイコブス・ラダー』。監督は『ナインハーフ』や『危険な情事』などを手掛けたヒットメーカーとして 80
年代を駆け抜けたエイドリアン・ライン。難解だと皆が匙を投げていたブルース・ジョエル・ルービンの脚本を得て、ストーリーテラー&ヴィジュアリストとしての天才性を発揮した。主演は、撮影時 31
歳のティム・ロビンス。息子役を無垢な笑顔で演じるのは、なんと『ホーム・アローン』で大ブレイクの直前、撮影時 9 歳のマコーレー・カルキン。
ベトナム帰還兵のジェイコブは、今はニューヨークの郵便局に勤め、同僚の恋人ジェジーと暮らしている。しかし最近になって、ベトナム戦争中に敵の襲撃を受けた凄惨な体験が悪夢となって蘇り、さらに身の回りに奇妙な出来事が次々と起こり始める。ベトナム時代の戦友もまた同じような悪夢や幻覚に悩まされていることを知り原因を探るジェイコブだったが、そこには驚愕の事実が待ち受けていた……。
(上映時間:113分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
1975年のケルン・コンサート
上映時間未定
世界的ジャズピアニストのキース・ジャレットが1975年1月24日にドイツのケルン歌劇場で行ったコンサートの開催までの舞台裏を、当時18歳だった女性プロモーターを主人公に描いた音楽青春映画。
ドイツ・ケルンに住む音楽好きの高校生ヴェラ・ブランデスは、厳格な父親への反抗心もあり、来独ミュージシャンのツアーをブッキングするアルバイトを始める。持ち前のバイタリティを発揮して仕事が軌道に乗り始めた頃、ベルリンのジャズ・フェスティバルに出向いた彼女は、アメリカの天才ピアニスト、キース・ジャレットの演奏に衝撃を受ける。キースのケルン公演を実現させようと決意した彼女は、幾多の困難を乗り越えてコンサート開催に漕ぎつけるが、当日、キースの希望していたピアノとは異なる種類のピアノが用意されるというトラブルが発生する。開演時間が迫る中、キースは演奏を拒否し、コンサート開催が危ぶまれるが……。
ライブアルバムの名盤「ケルン・コンサート」としても知られる伝説的なコンサートが、開催中止寸前のトラブルに見舞われるも、弱冠18歳の女性プロモーターの機転と行動力で実現したという、知る人ぞ知る実話を史実に基づき映画化。ドイツの新鋭マラ・エムデがヴェラ役を演じ、キース・ジャレット役を「ファースト・カウ」「パスト
ライブス 再会」などで知られるジョン・マガロが演じた。
(上映時間:116分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
カミング・ホーム
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上映時間未定
監督は『リトル・ミス・サンシャイン』(06)『ラビング 愛という名前のふたり』(16)等、数々のアカデミー賞ノミネート作品をプロデュースしたマーク・タートルトーブ。
79歳の主人公ミルトンを演じるのは、『シンドラーのリスト』(93)などで知られるアカデミー賞俳優、ベン・キングズレー。80代に突入した名優が、人生の終盤に訪れる希望と再生を円熟の演技で鮮やかに映し出す。
認知症の初期症状を娘に案じられながらも、受け入れられずに一人暮らしを続けるミルトン。 ある夜、庭に空からの不思議な飛行物体が墜落したことをきっかけに、
同年代の隣人サンディー、ジョイスを巻き込み、静かな日常は思いもよらぬ方向へと動き始める…。
米批評サイトRotten Tomatoesでは批評家スコア86%・観客スコア90%の高評価を獲得。
奇想天外な騒動の中で主人公たちが辿り着いた人生の意味とは—―。誰もが年老いた先に直面する不安や孤独をあたたかな優しさと感動で照らしだす、珠玉のヒューマンドラマが誕生した。
ペンシルベニア州西部の小さな町で暮らす79歳のミルトンは認知症の初期症状を娘に心配されながらも、受け入れられずに一人暮らしを続けていた。そんなある夜、庭に突如、空から正体不明の飛行物体が墜落し、彼の静かな日常は大きく揺らぎ始める。
周囲に訴えても相手にされない中、同年代の隣人サンディーとジョイスだけが共に飛行物体を目撃し3人は秘密を共有することに。それぞれの孤独を抱えていた彼らは忘れかけていた人生の喜びを取り戻し、やがて自らの"これからの人生"と向き合っていく----。
(上映時間:87分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
今日からぼくが村の映画館
上映時間未定
『ニュー・シネマ・パラダイス』『100人の子供たちが列車を待っている』『フェイブルマンズ』『エンドロールのつづき』など、映画の原体験をめぐる初期衝動と感動を描いた傑作群の流れを汲む本作。
“スペイン版アカデミー賞”と呼ばれるゴヤ賞のペルー代表に選出されるなど、国内で多くの賞を受賞。ペルー映画記者協会2022では、5つの賞を同時受賞し、これまでの記録の中で最も多くの賞を受賞したペルーの長編映画として歴史に刻まれた。
主人公シストゥを演じたビクトル・アクリオは、シストゥと同様に、本作が公開されるまで映画館に行ったことがなかった少年だった。撮影当初12歳だったビクトルは、ケチュア語で詩の朗読ができる少年として紹介され、主役に抜擢された。ママ・シモナ役のエルメリンダ・ルハン、映写技師役のベルナルド・ロサードと友人役のフアン・ウバルド・ウアマン以外の出演者は非職業俳優となっている。
本作には、ペルーの公用語のひとつであるケチュア語が使われている。ペルー国内では、8万人以上の観客を映画館に呼び込み、ケチュア語映画としては、ペルー映画史上最高の興行収入を記録し、ペルーで最も視聴されたケチュア映画となった。
少年シストゥが暗闇で初めて映画を目にしたときの好奇心と驚きに満ちた表情、村人たちに映画の魅力を伝える愛くるしい行動は、映画に限らず、誰もが好きなものと出会った頃の気持ちを呼び覚ます。そして少年が直面する別れ―――いつまでもあると思っていた場所や存在がなくなっても、想像すること、語ることをあきらめない主人公の“ある選択”があたたかな感動を誘う人生讃歌となっている。
(上映時間:88分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
トニー滝谷4Kリマスター版
上映時間未定
村上春樹の短編小説「トニー滝谷」(文藝春秋刊「レキシントンの幽霊」所収)を、市川準監督がメガホンを取り、2005年に映画化した『トニー滝谷』。その静謐で美しい画作りが高く評価され、“伝説的な一本”として語り継がれてきた本作が、公開から21年の時を経て4Kリマスター化された。
本作は、『BU・SU』(87)、『つぐみ』(90)、『東京夜曲』(97)などを手がけた市川準監督が、長年にわたり愛読してきた村上春樹作品の中でも、映画化への思いを温め続けてきた短編小説「レキシントンの幽霊」所収の「トニー滝谷」を、念願かなって映像化した作品である。トニー滝谷という名の、孤独な人生を歩む男性を主人公に、愛する女性と巡り合えた幸福なひととき、そしてその後に訪れる喪失を、静かに描き出す。
イッセー尾形は、主人公・トニー滝谷と、彼の父である滝谷省三郎の一人二役を演じ、宮沢りえは、トニーの妻・A子と、妻の死後に彼の前に現れる女性・B子という二役を演じている。また、本編のナレーションは西島秀俊が担当。坂本龍一が手がけた音楽は、ピアノを基調とした密やかな旋律で、作品全体に漂う孤独感を繊細に表現している。空気に色がついているかのような独特の色調と、静謐で美しい画作りが絶賛された本作は、第57回ロカルノ国際映画祭にて、審査員特別賞、国際批評家連盟賞、ヤング審査員賞をトリプル受賞するなど、国内外で高い評価を獲得した。
4Kリマスター版の制作にあたっては、市川監督の信頼を受け、ポストプロダクション全般を任されていた撮影監督・広川泰士の指示のもと、白黒とカラーの間ある中間色を再現するためのグレーディング作業を重ね、唯一無二の透明感を湛えた映像世界が完成。また音響面では、本作を含め長年にわたり市川作品を支えてきた録音技師・橋本泰夫が、サウンドエディターの野村みきとともに、オリジナル音源をベースに、4K版に対応した音作りを施している。
併せて解禁されたポスタービジュアルは、2005年公開当時のアートディレクター・柿木原政広自身が新しく手掛けたもの。かつてA子の衣装部屋であった無機質な空間を舞台に、上部には横たわるトニー滝谷の孤独な姿、下部にはB子の姿を捉えた印象的な一枚となっている。静謐で張りつめた空気感が、4Kリマスターによっていっそう鮮明に浮かび上がる。
(上映時間:75分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
アバウトアス・バット・ ノット・アバウトアス
© The IDEAfirst Company, Octobertrain Films, Quantum Films
上映時間未定
孤独な文学教授 と 若き作家志望の青年 が、亡き恋人の秘密を巡って繰り広げる、90分間のワンシチュエーション・ノンストップ会話劇 『アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス』が、日本初公開を迎える。
『ダイ・ビューティフル』
(2016)で東京国際映画祭の2冠を制したジュン・ロブレス・ラナが監督・脚本を手掛けた本作は、発表するやいなや国内外の映画祭で20冠近くに輝き、本国では舞台化も決定している話題作。愛する人との別れ、LGBTQ+、性加害、SNS世代の危うさ
など様々なテーマがウィットたっぷりに盛り込まれた洗練されたプロットは、良質の短編小説のごときカタルシスに浸ることができる。
大ヒットドラマ『ゲームボーイズ』で日本でも人気を博した若手演技派イライジャ・カンラスが小悪魔な美青年を、アクションからラブロマンスまで幅広くフィリピン国民に愛されている国民的俳優ロムニック・サルメンタが傷心の紳士教授を演じた。1卓のテーブルのみという超ミニマルなセットを舞台に、目に見えないものも描き出す二人の洒脱な会話劇が幕を開ける。
コロナ渦に沈む大都会マニラの老舗レストラン。都会的なBGMを響かせた赤いフォルクスワーゲンが、その前に停まる。
バックミラーで身なりを整える大学教授エリックの心は、高鳴っていた。まだ何も知らないこの時は…。
著名な小説家である恋人マルコスを亡くしたばかりの英文学教授エリックは、教え子のランスと再会の約束をしていた。
喪失感を抱えつつも、自分を慕うランスとの時間を楽しみにしていたエリック。アップルパイとダフトパンクの話題で距離を縮めてゆく二人だったが、マルコスの話をきっかけに空気は一変する。まるで“別人”のように。自分を見つめるランスの瞳の奥から、エリックはマルコスの驚くべき真実を知ることになる…。
(上映時間:91分)
上映期間未定
※火曜日、水曜日は休館(祝日の場合は営業し、翌平日が休館)
これからの私たちAll Shall Be Well
上映時間未定
同性婚が非合法の香港では、遺言状がなければ、世を去ったパットの遺産をアンジーに継ぐ権利はない。力を合わせて築いた財産や2人で買った家であっても…。
『これからの私たち - All Shall Be
Well』は香港の同性愛に関する法律の問題点や根深く残る差別を描き、ベルリン映画祭でLGBTQをテーマにした優れた作品に贈られるテディ賞を受賞。同時に、深刻な住宅不足や就職難、経済格差などの問題も浮かび上がらせ、多角的な視点で香港社会をとらえる。
同性カップルだけではなく、事実婚カップルや、1人で老いる不安を抱えるシングルにとっても、他人事とは思えないテーマを映画にしたのは、『ソク・ソク』
で長年抑圧されてきた同性カップルの老年の愛を描いて高く評価されたレイ・ヨン監督。アンジーの複雑な心情を繊細かつ力強く演じるのは、『ソク・ソク』で香港金像奨助演女優賞に輝き、話題作への出演が続いているパトラ・アウ。パット役には30年以上も銀幕から遠ざかっていたマギー・リーが起用され、短い出番ながらも、颯爽として自立したキャラクターを鮮烈に立ち上がらせている。『トワイライト・ウォリアーズ
決戦!九龍城砦』で日本でも人気急上昇中のフィッシュ・リウが重要な役回りを果たすパットの姪を好演している点も注目だ。
長年連れ添ってきたレズビアンカップル、パットとアンジー。事業や交友関係も良好で、穏やかで安定した日々を送っていた。しかし、これから新しいビジネスを始めて人生の次のステップを踏み出そうとしていた矢先にパットが急死してしまう。
アンジーはパットの親族――兄とその妻、結婚して2人の子供を育てる姪、未婚の甥――とも親しく付き合ってきたが、パットの死後、葬儀の形式について意見が対立。さらに、香港の法律に従い、親族である兄がパットの遺産を相続することになる。パットとの思い出が詰まったマンションを終の住処と考えているアンジーにとっては、到底受け入れることができない。愛する人を失い、悲嘆に暮れるアンジーの前に立ち塞がる法律の壁と根深い偏見。一方、暮らし向きの厳しいパットの兄夫婦とその子供たちも、それぞれの事情をかかえて葛藤していた。
(上映時間:93分)